更新日:2023年05月24日 15:32
お金

クルマ好きだけどイマドキの新車を買いたくない7つの理由

性能がアップしたから逆に退化した点も

 先日、とあるメーカーのテストドライバーの方に話を聞いたのですが、2000年代中盤頃から、クルマの運転感覚は退化しているとのこと。その理由は、燃費性能を高めるために、複雑な制御システムを導入したからとのこと。その結果、不自然な動作をするクルマが多くなってしまったらしいのです。    また、デザイン的にも退化したという指摘もあります。アルファロメオ164などを手掛けたカーデザイナーのエリンコ・フミア氏は自動車メディアのインタビューで「スタイリングは退化した」と語っています。

アルファロメオ164

新車を買うには中途半端な時期である

 最近のクルマで最も進化したといえるのは、自動ブレーキシステムやナビゲーション周りですが、それらはクルマの進化というより情報技術だといえます。  そして情報技術となると、自動車メーカーよりIT企業のほうが得意。いくら自動車メーカーがナビを進化させたといってもスマホには勝てません。私は、20年以上前のベンツに乗っていますが、最新のクルマに乗るときでもナビはスマホを使います。  90年代において、カーナビは日本のクルマぐらいにしか搭載されておらず、日本が世界トップだったのに、今では海外製スマートフォンのほうが優秀。悲しい限りです。  また、自動ブレーキシステムや自動運転システムは、まだまだ中途半端な時期だといえます。現在のシステムは完全な自動ではなく、半自動といったところ。半端にサポートしてくれると、かえって油断を招き私は危険だと思います。ですから、人より機械のほうが信用できるとなってからでないと、運転における自動制御は成立しないと思うわけです。もっとも、マクロな視点で見れば自動ブレーキシステムは、事故率軽減にメリットがあるといえます。

自動運転のレベル分け(国土交通省資料より)

燃費性能はそこまで重要じゃない

 かつて私も燃費性能が重要だと思いました。しかし、今では燃費性能はあまり気にしません。なぜなら、年間1万km程度の走行では燃費による負担額が大きく変わらず、メリットをあまり感じないのです。  私は、乗っていて心地よいクルマと、乗り心地が悪くて燃費が良いクルマ。その差額が年間5万円程度だった場合、燃費が悪くても快適なクルマのほうが良いと思うわけです。クルマの維持費などを考慮すると、5万円という差はそれほど大きな比率でないといえるでしょう。

今の愛車その2 メルセデス・ベンツC240

 もちろん、給油時の印象は違います。燃費が良いクルマの場合、500km走っても30リッター程度で済む一方、燃費が悪い車だと同じ距離で70リッター以上のガソリン代がかかります。3000円台で済むところを、燃費が悪いクルマだと1万円以上。ただそれは、計算すると大きな損といえない側面もあります。  以上が私の新車を買いたくない理由です。

中古車で十分だと思う理由

 そして中古車市場を見てみると、魅力的なクルマが安価な価格帯でゴロゴロしているのです。実際、燃費性能以外に何ら不満の無いクルマが50万円以下で手に入ります。かつてであれば、中古車はそれなりでしたが、今の時代の中古車は良質です。  仮に燃費が悪い中古車を50万円で買った場合と、燃費が良い新車を300万円で買った場合、どっちがお得かは、計算すればすぐに分かります。  ですから、私は今の時代、新車を買う理由が見つからないと思うわけです。
1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう

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