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所持金650円の風俗嬢。コロナの影響で実家に仕送りもできない…

 新型コロナの影響はいまだとどまるところを知らない。自粛、休業、感染リスク……今は全国民が何かしらの影響を受けている状況だが、なかでも大きな被害を受けているのが、以前からギリギリの暮らしを続けていた生活困窮者たちだ。元から脆弱だった生活基盤が、一気に崩壊しかけている。

ナイトワーカー:所持金はあと650円。待機所暮らしが続く

コロナ貧困の絶望

収入や出費はアプリで細かく管理している。4月前半は少し稼げていたが4月11日からは1日働いてもゼロ円が続いているという

 新型コロナウイルスの蔓延とともに人の消えた夜の街。人との接触を余儀なくされる業界の人々は、最もコロナショックの影響をダイレクトに受けている。 「1月から目に見えてお客さんが減り、3月まではなんとか月に12万円ほど稼げていましたが、4月は“24時間”働き続けても3万円しか稼げていませんね。いよいよ笑えなくなってきました」  自身の深刻な金銭事情を語るのは派遣型風俗店で勤務する中井美里さん(仮名・23歳)だ。東京都による休業要請の対象には性風俗店も含まれていた。ただ、要請は店舗を構える店が対象と解釈され「私たちみたいにお店を持たない派遣型だと、なんとか営業していたとこが多い」という。 「でも、お客さんはほとんど来ない。21時以降は受付の電話がピタリとやむし、今日も指名ゼロです」

奨学金返済と仕送りのために風俗を始める

 中井さんが風俗店で働き始めたのは昨年の9月から。それまでは1年ほど介護施設で働いていたが、手取り17万円の給料では暮らせない事情があった。 「奨学金が500万円以上あって、その返済と、実家に仕送りをする必要が出てきたんです。母子家庭なので実家は裕福ではないんですが、妹の専門学校の学費を払う必要もあって、私から仕送りしなくちゃいけなくなって」  当初は月に100万円以上稼げる時期もあったが、コロナショックが猛威を振るいだすとあっという間に客足が遠のいたという。 「稼げていた時期も、月収の8割は奨学金返済と実家への仕送りに消えていたので、貯金はほぼゼロです。コロナが流行ってからは収入がほとんどなくなり、今は7万円の家賃すら払えない状態ですね」
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24時間ずっと待機。家に1か月帰ってない
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年収100万円で生きる-格差都市・東京の肉声-

この問題を「自己責任論」で片づけてもいいのか――!?
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