早くも「テレワークロス」の人たち…バスも電車も“密”で通勤がツラい
これまでテレワークだった人たちの多くが今月に入ってから出社したはずだ。そんななか、早くも「テレワークロス」を感じている人たちがいる。
神奈川県内在住の坂本さん、自宅から最寄り駅までバスに乗り、地下鉄からJR東海道線に乗り換えて品川まで来たのだが、その全てが「密」状態だったと嘆く。
「バスの座席の一部は三密対策で使用不可でした。ですが、かえって立ち客同士を密集させる結果になっていました。電車も混雑しており、50cmの隙間もない。ソーシャルディスタンスなんか確保できませんし、座ることもできず立ちっぱなし。かつてはこれが普通だったなんて……もうすっかりテレワークに慣れてしまったのでしんどいですね」
日本生産性本部が5月中旬に行ったアンケート調査によれば、テレワーク実践者のおおよそ6割が、アフターコロナもテレワークを続けたい、との回答を寄せている。
業種による違いも大きいとはいえ、テレワークに慣れてしまうと、これまでは当たり前だった「通勤」が酷く苦痛なものに思えてきた人も少なくはないだろう。さらに……。
「テレワークは週に二度までという謎の決まりができました。いやいや、逆で、出社が二日までだろうと」
こう苦笑いするのは、千葉県内の不動産関連会社に勤務する岡村剛さん(仮名・40代)。緊急事態宣言が開け、会社からは「基本的には出社することが望ましい」と言われたのだ。
「喜んでいるのは管理部門の中高年だけ。リモート期間中、パソコンが苦手な彼らは何も仕事をしていないんですよ。いま何をやってる、なんてチャットで済むことをいちいち電話してきて、本当にウザかった。とある上司など、休校中の子どもや家族から自宅を追い出されて、こっそり会社に出社していたそうで、問題になったほどです」(岡村さん)
緊急事態宣言下、なぜかテレビメディアがこぞって取り上げたJR品川駅の高輪口。6月1日、その高輪口を死んだ魚のような虚ろな目をして歩いていたのは、東京都内のIT企業社員・坂本勇気さん(仮名・30代)だ。
「2か月半のテレワーク期間がついに終わってしまいました。自宅から会社までは、電車を乗り継いで1時間半。死ぬほど疲れました。これから仕事とかありえませんよ……」(坂本さん、以下同)
「密」状態の通勤ラッシュがツラい
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