仕事

早くも「テレワークロス」の人たち…バスも電車も“密”で通勤がツラい

テレワークが苦手だった人たちは意気揚々

テレワーク 家に居場所がないから会社に……という人は、この例に限ったことではない。都内のIT関連会社社員・中邑孝介さん(仮名・20代)の証言。 「外出自粛期間中、全社員にテレワークをするよう命令が出ていたのですが、なぜか上司の数人は、ほぼ毎日のように会社に行っていたようなんです。会社でしかできない仕事が、などと説明していたようですが、全員が家庭環境に問題のある上司ばかりで、みんなの笑い者になっていました(笑)。そのうちの一人は、緊急事態宣言が明けた途端に食欲が戻り、肌ツヤも良くなったと生き生きしていました」(中邑さん、以下同)  筆者の周囲、主に50代以上のセンパイ方も、6月に入り「出勤再開」した途端にやたら張り切っているような印象だ。では、すっかり仕事の仕方が旧態依然、出社ありきの仕事体制に戻ったかといえば、無論そうではない。 「やはり仕事は会社でやるべき、と鼻息の荒かった上司が、取引先からリモート会議を求められてアタフタしていましたね。上司は頑なに『お伺いさせていただきたい』とお願いしていましたが、あっちからしたら、この時期に迷惑この上ない。ラチがあかず、パソコンに苦手意識のない部下に仕事を取られてしまいました」  そう、すでに私たちは「新しい生活様式」の中で生きているのだ。出社したから元どおり、というわけではない。そのことに全く気がついていない上司たちも多い、ということである。 「若い人間にとって、無駄がなくなるというのがテレワークの最大の魅力でした。家族との時間が増える、家事ができる、通勤時間もない、無駄な残業や会話もない。結果、生産性は上がったと思います。また会社に行って、仕事のために、仕事に繋がるからと無駄なことに労力を割かなければならないなんて……」(前出の坂本さん)  すっかり人の気配が戻った街や電車を見て、「テレワークロス」になったという若いビジネスマンも多いのではないだろうか。<取材・文/森原ドンタコス>
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