都知事選“大本命”小池百合子、学歴詐称疑惑とコロナ対策で身内からも不満噴出
首都・東京のリーダーは誰になるのか? 7月5日投開票の都知事選に注目が集まっている。夏の首都決戦とくれば熱い戦いが期待されるもの。だが、今回に限っては少々しらけムードにあることは否めなそう。小池百合子都知事の圧勝がほぼ確実されているためだ。自民党都連関係者が話す。
「メダリストでスポーツ庁初代長官を務める鈴木大地さんや経産省幹部と結婚された菊池桃子さん、東京が地盤で選挙に強い丸川珠代(参院議員)、松岡修造さん、果てはホリエモンを立てた場合を想定して世論調査を繰り返したのですが、誰も小池氏に勝てなかった。トリプルスコアで負けると予想される方が大半でした」
立憲民主党関係者も嘆息する。
「当初、蓮舫副代表(参院議員)は出馬する気満々でした。世論調査では小池さんに惨敗することは明らかでしたが、負けても衆院への鞍替えができるので。ただ、コロナ禍で選挙活動が制限されることを考えると、衆院選に支障をきたすほどの大敗が予想されるようになって見送りへ。元文科事務次官の前川喜平さんの名前も浮上しましたが、負け戦とわかってて出る人なんて見つかりませんでした
そんな戦に名乗りを上げているのは、立憲民主・共産・社民が支援を表明している元日弁連会長の宇都宮健児氏と日本維新の会推薦の前熊本県副知事・小野泰輔氏、告示日直前に出馬表明したれいわ新選組代表の山本太郎氏、ホリエモン新党で話題づくり勤しむN国党首・立花孝志氏を含めた計22人。
だが、現職と戦うには力不足は否めない。都政担当記者が話す。
「宇都宮さんは’14年の都知事選で舛添要一さんにダブルスコアで敗れ、’16年は鳥越俊太郎さんとの野党分裂選挙を避けるために出馬を取りやめた。今回も国民民主が宇都宮さんへの支援を拒否するなど、野党の支持が固まらないかった。
一方、小野さんは圧倒的に知名度がなさすぎる。12年にわたって蒲島郁夫熊本県知事を支えた実績はありますが、今回、副知事辞職にあたって蒲島さんを支援してきた自民党熊本県連と喧嘩して、維新を頼った経緯があります。吉村洋文大阪府知事の人気にあやかろうと考えたのは明らかですが、実は国政での勢力拡大を期する維新と利害が一致している。すでに年内にも実施されると囁かれている衆院選で、東京6区から小野さんが出馬することが内定していると聞いてます。
都知事選は知名度アップを目的とした地ならしということ。立花氏に関しては、先日の港区長選でホリエモン新党の候補者が供託金没収の大惨敗を喫していることから、いわずもがなです……」
後出しジャンケンで出馬を決めた山本太郎氏に対しては、身内とも言える左派からも批判の声が上がっている。立憲民主関係者が話す。
「当初からうちの執行部が山本氏擁立に動き、国民民主の小沢一郎さんが無所属の野党統一候補として出馬するよう説得を続けていましたが、『れいわ公認候補じゃないとイヤだ』と言い張り、その話は立ち消えになった。にもかかわらず、出馬表明した宇都宮さんへの支援をうちが打ち出したら、山本氏は宇都宮さんに『出馬を辞退してほしい』と直談判に行ったとされている。
大阪の吉村知事など、コロナ禍で新たな”総理候補”が現れて自分の存在感が薄れてしまったことに、山本氏は危機感を募らせていたようです。仮に宇都宮さんを上回る票を獲得したとしても、分裂選挙の戦犯として批判の的になるだけ。宇都宮さんに水をあけられたら、左派のプリンスとして求心力低下は必至。どちらにしても、山本氏の存在感は今後、薄れていくでしょう」
野党がバラバラなら小池圧勝も致し方なしか。ただし、小池氏に死角がないわけではない。一つには、“身内”からも噴き出した不満だ。都民ファースト関係者が話す。
「自民党の二階俊博幹事長との距離の近さを警戒している都議は少なくありません。小池さんの元秘書の荒木千陽都議は『絶対に自民党に頭を下げて推薦をもらうようなことはやめてください。私たちは来年の都議選で自民党と戦わなくてはならないんですから!』と、小池さんにものすごい圧をかけ続けていました。
6月12日の出馬会見で『推薦をもらわない』と明言しましたが、自民党から推薦が出たら『応援しない』と話す都議も多かったんです。コロナ対策への不満を漏らす都議もいる。出馬表明に合わせるかのように、ステップ3への移行を発表したことに対して、時期尚早では?と不安を露わにする人もいた。実際その後、都内の感染者数は毎日2桁を記録して、感染第二波の疑いが生じています」
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