薄毛は遺伝なのか? 20代から進むAGAの原因を、専門医に聞いた
「薄毛」。このキーワードを見聞きしただけで、「自分にもあてはまるかも」「すでに頭髪の薄毛が進行しつつある」と、ドキッとする男性はいるのではないだろうか。
自身も20代半ばから30代前半で悩み、克服して今は毛髪フサフサだという花房火月医師(はなふさ・ひづき、はなふさ皮膚科理事長)は、男性が薄毛になる原因をこう断言する。
「30~40代男性が抱える薄毛の悩みの9割は、男性型脱毛症(以下、AGA)と言っても過言ではありません」と。他人事ではない。
今や電車内の広告でも見かける機会が増えた「AGA」という言葉。あらためて、どういう症状かおさらいしておきたい。
「AGAとは進行性の脱毛症で、日本人は20代後半以降に発症します。症状が現れるのは、頭頂部と前頭部。その片方の場合もあれば両方の場合もあり、年々進行していきますが、側頭部と後頭部は毛がなくならないのが大きな特徴です。『サザエさん』の父親、磯野波平さんを想像するとわかりやすいかと思います。
原因は、男性ホルモンの影響でヘアサイクル(1本の毛が成長しはじめてから抜けるまでの周期)の成長期が短くなり、十分に成長しないまま脱落してしまうからです。男性ホルモンは複数種ありますが、そのひとつであるジヒドロテストステロンが、毛髪の元となる器官、毛包の働きを低下させてしまうのです」(花房医師、以下同)
「毛包とは、表皮のすぐ下の真皮層にある、毛を産生する皮膚付属器官で毛根全体を取り巻いている組織です。毛包のもっとも深い部分には毛球というふくらみのある器官があり、その中に位置する毛乳頭が毛細血管から栄養分を受け取り、栄養分を受けた毛母細胞が活発に細胞分裂を繰り返して毛は成長していきます。ひとつの毛包が、1本の毛をつくり出しているのです」
「経験者だからこそわかりますが、薄毛は『放置していい悩み』ではなく『改善すべき深刻な悩み』です。薄毛でも魅力的な男性はいますが、多くは外見コンプレックスにつながり、仕事やプライベートで真の実力を発揮できなくなる可能性がゼロではないからです。男性は肉眼できない小さな毛包に、人生を握られていると言えるでしょう。そして、毛包が受けるレセプターの感度の強弱はほぼ100%、遺伝子で決まります」
遺伝子! つまり、血には抗えないということなのか?
20代後半から進行するAGA=男性型脱毛症とは何か
AGAをひきおこす犯人、ジヒドロテストロン
「経験者だからこそわかりますが、薄毛は『放置していい悩み』ではなく『改善すべき深刻な悩み』です。薄毛でも魅力的な男性はいますが、多くは外見コンプレックスにつながり、仕事やプライベートで真の実力を発揮できなくなる可能性がゼロではないからです。男性は肉眼できない小さな毛包に、人生を握られていると言えるでしょう。そして、毛包が受けるレセプターの感度の強弱はほぼ100%、遺伝子で決まります」
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(はなふさ・ひづき)はなふさ皮膚科院長。2006年東京大学医学部医学科卒業後、がん研有明病院や東京大学医学部附属病院などでの研修を経て、東京大学医学部附属病院皮膚科・皮膚光線レーザー科・助教。2011年、三鷹はなふさ皮膚科を開設の後、東京・埼玉で7院を開院。難治性の皮膚疾患をはじめ、薄毛、シミ・シワなどの美容皮膚科にも取り組む。著書に『ぜんぶ毛包のせい。』など
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