薄毛が治った医師の受けた3つの療法。いま有効なAGA治療のすべて
英語読みでジュリアス・シーザー、古典ラテン語でガイウス・ユリウス・カエサルと読む彼も悩んでいたといわれる「薄毛(以下、AGA)」。
花房火月医師(はなふさ・ひづき、はなふさ皮膚科理事長)自身も20代半ばから30代前半で悩み、マイ鏡を日々持参。1日10~20回は合わせ鏡で自分の頭皮をチェックしていたそうだ。
だが会ってみると、過去にAGAで苦慮したとは思えないほど頭髪はフサフサで、つむじにも頭髪がぎっしりと生えている。薄毛を解消できたのは、クリニックでの治療を実践したからだという。その治療法とは?
花房医師が実践した治療法を紹介する前に、現在AGA治療に有効とされている方法をすべて紹介する。
「世界的にも使われている薬でエビデンスもありますが、外見を大きく変化させるほど毛が増えるかというと、やや疑問が残ります。長期で十分に効果が見られるというデータはあまり存在せず、3~6ヶ月ほどで効果のピークに達し、ずっとつけているとAGAの勢いに負けてくるケースもあるからです。ですから、『ちょっと薄くなってきたかな』という人が予防に使う、ごく軽症の人が使用する、ぐらいがちょうどいいかもしれません」(花房医師、以下同)
「次に紹介する2つの薬は、服用を中止すると半年ぐらいで毛数・毛量は元に戻ってしまうことが知られています。また、男性しか使用できないことや性機能の減退の可能性、まれに肝機能の低下が見られる点などがデメリットとして挙げられます」
つけ薬=外用薬は1種類、ミノキシジル外用薬
飲み薬=内服薬は2種類
●フィナステリド内服薬(プロペシア)
「AGAに効果があるスタンダードな治療薬で、試してみる価値があります。日本では比較的新しい薬で、病院やクリニックで購入できます。3年間の内服で78%の人が回復したデータがあるので、長期で飲むとじっくりと効いてくることが期待できます。性機能への影響は、日本ではほとんどないという認識。日本人への影響は、軽度と考えてもいいのではないでしょうか。ただし、女性の脱毛症には効果がないのと同時に、妊婦は飲んでもふれてもいけません。家族に妊娠中の女性がいる人は、とくに注意してください」●デュタステリド内服薬(ザガーロ)
「2001年に前立腺肥大症の治療薬としてアメリカで承認。その後、韓国でAGA治療薬のために承認されてから、世界中で認められるようになりました。ただし、AGA治療薬の本場、アメリカではまだ承認されていません。日本人を含むランダム化比較試験では、毛数に顕著な改善が見られています。一方、性機能に対する影響がないとはいえないため、子どもを考えている人は避けたほうがいいかもしれません」(はなふさ・ひづき)はなふさ皮膚科院長。2006年東京大学医学部医学科卒業後、がん研有明病院や東京大学医学部附属病院などでの研修を経て、東京大学医学部附属病院皮膚科・皮膚光線レーザー科・助教。2011年、三鷹はなふさ皮膚科を開設の後、東京・埼玉で7院を開院。難治性の皮膚疾患をはじめ、薄毛、シミ・シワなどの美容皮膚科にも取り組む。著書に『ぜんぶ毛包のせい。』など
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