仕事

Uber Eats配達員の自転車旅。57日目で「GoToトラベル」のありがたみを知る

売上予測を見て暗雲が立ち込める

 ドミトリーのベッドに横になってこのクーポンでなにを食べようか考えた。姫路タンメンや姫路おでんなど姫路にも美味しい食べ物はたくさんある。が、ウーバーの配達アプリを開くと、とてもそれどころではなくなってしまった。  ウーバーは最近になってエリアごとの売上予測を見られる機能を追加した。その予測によると、姫路エリアは17~18時頃に売上がちょろちょろとあるだけで、それ以外の時間帯は売上がほとんどないようなのである。
売上予測

Uber Eatsのアプリから見られる売上予測

 これ、やばくない……? 不安がズドンとのしかかってくる。が、とりあえず今日のところは寝るしかなかった。

ウーバーの売上予測は当てにならない

 59日目。Go To トラベルキャンペーンでゲットした電子クーポンが使えるセブンイレブンに向かった。そしてレトルトご飯、納豆、食パン、レトルトカレー、生卵……など大量の食料を買い込んだ。これで1週間は食事の心配はなくなった。が、次の目的地である岡山の滞在費を稼ぐことができなかったらこの旅はゲームオーバーである。  さあ、果たしてここ姫路で配達リクエストは入るのか。買い込んだ食料を一旦ゲストハウスに置いてからまたすぐに自転車で街に繰り出し、配達アプリをオンにした。すると、あっけないほどすぐに最初のリクエストが入る。その後もまるでウーバーの売上予測を嘲笑うかのようにポンポンとリクエストは入り続けた。  どうやらウーバーの売上予測はまったく当てにならないようである。おそらくこれは配達員個人ではなく、エリア全体の売上を予測するものなのだろう。しかし、配達員個人がどれだけ配達リクエストを受注して稼げるかは「エリア全体の売上÷配達員の数」で決まる。姫路はエリア全体の売上は少ないが、それ以上に配達員が少ないのだろう。  姫路は稼げることがわかったので、姫路おでんなどの姫路グルメに舌鼓を打ってもよさそうな気がしてきた。が、すでに1週間分の食料は買い込んでいたのでそれを無駄にするわけにもいかない。その日の配達を終えると、夕飯はレトルトご飯をレンジで温め、それに納豆と生卵をかけて食べたのである。
小林ていじ

所持金3万円で東京を出発、「Uber Eats」の配達で旅費を稼ぎながら沖縄まで自転車で旅する筆者・小林ていじ

【57日目】 <支出> 食費:740円 <収入> 3461円 残金:1万6413円 【58日目】 <支出> 食費:927円 宿泊費7泊分:1万5470円 合計:1万6397円 <収入> 0円 残金:16円 【59日目】 <支出> 0円 <収入> 4586円 残金:4602円 <取材・文/小林ていじ>
バイオレンスものや歴史ものの小説を書いてます。詳しくはTwitterのアカウント@kobayashiteijiで。趣味でYouTuberもやってます。YouTubeチャンネル「ていじの世界散歩」。100均グッズ研究家。
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