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UberEats中年配達員がボヤく、汗と涙の日々「オシャレな店は優しくない」

コロナ禍のなか急速に浸透したのが、フードデリバリーサービス。東京では街を歩けば大きなリュックを背負った配達員を見ない日はないほどで、全国的な広がりも見せている。
Uber Eats

画像はイメージです

 今回は本業であるライターの仕事の傍ら、ウーバー配達員として働き、『アラフォーウーバーイーツ配達員ヘロヘロ日記』(ワニブックス)を上梓した渡辺雅史氏にインタビュー。ラジオの放送作家でもある渡辺氏に、ウーバー配達員の実情を聞いた。

知らない場所での思わぬ発見も

 2018年からダイエット目的でウーバー配達員として働き始め、現在もWワーク生活を送る渡辺氏。webサイト『ニュースクランチ』(ワニブックス)での連載をまとめた本書では、数々の具体的な配達エピソードとともに奮闘ぶりが語られている。 「私が配達員を始めた頃は、ウーバーイーツもwebメディアで2〜3記事程度取り上げられていたくらいで、サービス提供エリアも港区や渋谷区といった中心部のみ。1日中、自転車を漕いでいても、他の配達員に1人会うか会わないかという状態でした。ちょっとした空き時間に働けるので、ウーバーのリュックに仕事道具を入れて、本業の打ち合わせとかにも行っていました」  配達員の仕事は不規則なライター業との相性が良かったようで、街ネタ企画などのきっかけになることも少なくなかったという。 「忙しければやらず、あくまで予定が空いていたらやる感じです。基本は原稿を書きつつ、配達の注文を持つようなスタイルですね。知らない場所に強制的に行かされるので、ローカルな街の問題や人気店といった発見はいろいろあります。2020年の4〜5月は緊急事態宣言で、配達員が増えてウーバーの収入は減った代わりに、都心の様子を写真で撮りながらレポートする仕事が増えました

配達員がシェアサイクルを使う理由は?

渡辺雅史氏

渡辺雅史氏

 渡辺氏は日本橋を拠点に中央区、港区、千代田区、江東区、台東区などへ配達しており、配達では電動アシスト付きのシェアサイクルを愛用。必死に丸1日働けば1万5千円ほどは稼げるそうだ。 「本当は新宿や渋谷のほうが稼げるんですけど、あの辺は坂道が多くて電動アシストの電池消耗が早く、シェアサイクルの奪い合いも激しいんですよ。日本橋エリアや湾岸エリアは坂が少ないし、シェアサイクルのポートも多く、競争率も比較的低いんです」  ウーバーの配達を専業にする人は配達回数をこなすためバイクを使う人が多いらしいが、渡辺氏のようにシェアサイクルを使う配達員は多い印象だ。 「理由としては『停めやすい』『盗まれない』『悪戯されない』ことが大きいです。高い自転車を受け渡す間に盗まれたくないし、シェアサイクルは違法駐輪の警告もわりと見過ごされやすい。あとは出先ですぐ始められて、疲れたら乗り捨てて電車で帰れるのも利点です。2020年までウーバー配達員専用の格安プランがシェアサイクルであったので、もっと便利だったんですけどね」
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なぜマックの店先でたむろするのか
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