76/108 1953 コレクション ホースビットローファー(GUCCI)8万8000円

1953 コレクション ホースビットローファー(GUCCI)8万8000円
1950年代に登場したGUCCIを代表するシューズ「ホースビットローファー」。馬具からインスピレーションを得た金具デザインが象徴のこのアイテムは、プレッピースタイルのアイコンともなりました。
紺ブレ&ノータックのアイビースタイルよりも少しくだけた印象の「海外のおぼっちゃま学生風」なプレッピーファッション。
GUCCIのこのシューズも金属パーツの輝きこそあるものの、コバがなく、華奢なフォルム。プレッピーらしい軽さとラフさが薫り、デニムやチノと合わせやすいシューズとして長年、人気です。
現在のGUCCIのデザイナーであるアレッサンドロ・ミケーレは保守的かつクラシカルなこのローファーにファーライニングをつけたり、かかとを潰しスリッパ状にしてワイドパンツと合わせたりと新しい価値を提示しています。
今回、おすすめするのはまさにかかとを潰せるタイプ。「つっかけ」状態でスリッパのように使うことができるほどアッパーのレザーは軽く、芯がない。
それだけに革靴らしい重さがなく、夏のショーツスタイルなどにも違和感なく合わせることができるのです。

スニーカー感覚で着用できるため、さまざまなシーンで活躍。もちろんデザインはオーセンティックな革靴なので、セットアップスーツにも抵抗なく合わせられる。縦横無尽の組み合わせが可能な便利な一足なのです。
GUCCIらしい金属パーツは地味な印象のメンズコーデを彩る効果もあり、無地モノトーンの着こなしに花を添えてくれる。私のワードローブに欠かせないアイテムとなっています。
先日、この靴が行方不明になり、「もう一足、買ってこなきゃ」と緊急事態宣言下で営業時間まで調べましたが、結局靴箱の奥から出てきて、ことなきを得ました。
これがないと不安になるくらい、カジュアルでもドレスでも夏のショーツスタイルでも使える汎用性高い名作。値段はかなりしますが、その価値は十分にあります。
春先は特にチノやデニムなどに合わせて、コーデの格上げが図れる。どうせ長く履くならこのくらい投資してもいいかと。ぜひご参考に。
商品、衣装/すべて私物 撮影/山川修一(商品) 岡戸雅樹(人物)
ファッションバイヤー。最新刊『
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エア入りソールでサンダルを作ってみました。エア入りのソールって、身長を盛れるからいいんですよねえ。1万1000円ほど!