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『進撃の巨人』小心者のアルミンが捨て身になれたわけ

夢は無駄にはならない

 アルミンとエレンの関係は「仲間」です。ただ一緒に遊ぶだけの友人ではなく、同じ目標を目指す仲間になると、それまでとまったく異なるやりとりを交わすようになり、夢や情熱といった強い情動に駆り立てられるようになります。それは人生が最も輝く瞬間の一つです。  ただ、そうした夢や情熱は大抵の場合、夢物語で終わります。「同じ夢を見ていたと思ったら、実はそうでもなかった」という場合が大半だからです。だからといって、それが無駄な時間ということはありません。たとえ夢物語で終わったとしても、その色褪せない想い出は、自分が新しく何かを始める時に支えになってくれるからです。  アルミンもエレンも聖人君子ではありまそん。特にアルミンは「民衆を騙して自分たちをヒーローに仕立て上げる」といった策を平気で思いつき、周りを引かせるような一面を持っています。しかし、これについてエレンは、「アルミンが陰湿で姑息なことを考えるのが得意なのは昔からだ」とその一面を受け入れています。親しい間柄というのは、そういうものです。  進撃の巨人はフィクションですが、キャラクター達の心理は、現実の人間にも当てはまります。人間は誰もが欠点や短所や悪癖を抱えています。しかし、そうした欠点を受け入れて、「一緒にやりたい」と思う相手ができた時、私たちは自分一人では得られない行動力を手に入れることができます。自分の人生を選ぶにあたって、仲間との体験ほど影響するものはありません。 佐々木
コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中

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