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『進撃の巨人』小心者のアルミンが捨て身になれたわけ

いまの仕事楽しい?……ビジネスだけで成功しても不満が残る。自己啓発を延々と学ぶだけでは現実が変わらない。自分も満足して他人にも喜ばれる仕事をつくる「魂が燃えるメモ」とは何か? そのヒントをつづる連載第249回 海

エレンとアルミンの関係性

『進撃の巨人』に登場するアルミンは、主人公エレンの幼馴染です。二人は「外の世界を探検する」「一緒に海に行く」という約束を幼い頃に交わしており、それが危険な調査兵団に入団した理由の一つになっています。  この約束は作中で繰り返し言及されています。ウォールマリア奪還作戦で、アルミンは捨て身の作戦で時間を稼ぎ、エレンが巨人を倒すチャンスを作りました。この時、アルミンは「エレンに託すんだ。僕の夢、命、すべて。僕が捨てられる物なんてこれしか無いんだ。きっとエレンなら海にたどり着く。海を見てくれる」と考えています。  一方、エレンもトロスト区攻防戦で、巨人に飲まれたアルミンを助けようとして、自分が身代わりになりました。この時、エレンは「なあ、アルミン。お前が教えてくれたから、オレは外の世界に」と約束を交わした日のことを思い出しています。

信念は人間関係に宿る

 アルミンもエレンもお互いに影響しあって、「相手を助ける」という信念を持っています。大切なのは、この「信念は人間関係から生まれる」という信念論を自覚することです。そうすることで自分の人間関係から、自分の信念を見つけられるようになります。  アルミンは基本的に小心者の性格です。自分が正しいと思ったことは曲げない頑固な一面もありますが、自分の計画が失敗した時はパニックに陥り、指揮役をジャンに任せました。また、トロスト区攻防戦で仲間たちが巨人に食われる光景を目にした時はただ立ち尽くし、抵抗しないまま自分も巨人に丸呑みにされかけました。  そんなアルミンですが、ウォールマリア奪還作戦で捨て身の作戦に出た時は、「僕はなぜか外の世界のことを考えると勇気が湧いてくるんだ」と己を鼓舞し、気絶しているエレンに「海を見に行くよ」と呼びかけます。これは人間関係から生まれる信念には、臆病や気弱といった本来の性格を覆す力があることを示しています。
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夢は無駄にはならない
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コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中

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