フワちゃん、伊集院光とのバトルで見せた「タレントとしての恐るべきスペック」
文/椎名基樹
「伊集院さんへのアンサーを返した直後、JOAN JETT『Bad Reputation』を歌い出すフワちゃん。ちなみに“私は自分の評判なんか気にしない。いつの時代に生きてるんだ? 女でも自分のしたいように生きる”と言う歌詞の曲です」という吉田豪のツイートが目に留まり、そこに貼り付けられていた「フワちゃんのオールナイトニッポンX」のradikoのバナーをクリックした。
「アンサー」の後、フワちゃんが選曲したのがJOAN JETTの『Bad Reputation』だった。曲がかかるとフワちゃんは、得意の英語を活かして、カラオケよろしく全力で歌い出した。私は「お前が歌うんかいっ!」と、ツッコミを入れつつのけぞってしまった。ラジオで流す曲に合わせて全力で歌うパーソナリティーなんて初めて出会った。やってしまえば実に些細なことに思えるが、ためらいもなくこれをやってしまうところが凄い。コロンブスの卵だ。彼女の常識にとらわれない精神が端的に表れている。オマケに、歌がめちゃくちゃうまい。
そして何より感心したのが、フワちゃんの伊集院光への「アンサー」に、彼女のタレントとしての気概が表れていたことだ。私は圧倒された。
フワちゃんのラジオパーソナリティーぶりがすげえ
そこで初めて聴いたフワちゃんのラジオパーソナリティーぶりに唖然とした。すげえ。デタラメだ。マイクの前でこんなに自由奔放に振る舞えるものだろうか。 テレビで見ていても「すごい人だなぁ」と思っていたが、ラジオだとさらに彼女の個性が際立っている。パンクで、自分の意見を言語化でき(かなり感覚的ではあるが)、それを吐き出す話術の間が絶妙だ。道徳的コードを踏む一歩手前で引き返す、常識の曲芸も見事だ。常識を武器に反抗している。 文頭の「伊集院さんへのアンサー」とは、フワちゃんと伊集院光が、舌戦を繰り広げたことを指している。この春のクールから始まったラジオ番組「オールナイトニッポンX」の記者会見とインタビューで、フワちゃんは、伊集院光の名前を出して挑発した。それに対して伊集院光が自身のラジオ番組で怒りを露にした。さらにそれに対し、フワちゃんは「オールナイトニッポンX」の4月7日放送で「アンサー」した。伊集院さんへのアンサーを返した直後、JOAN JETT『Bad Reputation』を歌い出すフワちゃん。ちなみに「私は自分の評判なんか気にしない。いつの時代に生きてるんだ? 新時代の到来さ。女でも自分のしたいように生きる」という歌詞の曲です。https://t.co/mXKur79S9Y #radiko
— 吉田光雄 (@WORLDJAPAN) April 10, 2021
なぜか全力で歌い出すフワちゃん
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1968年生まれ。構成作家。『電気グルーヴのオールナイトニッポン』をはじめ『ピエール瀧のしょんないTV』などを担当。週刊SPA!にて読者投稿コーナー『バカはサイレンで泣く』、KAMINOGEにて『自己投影観戦記~できれば強くなりたかった~』を連載中。ツイッター @mo_shiina
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