お金

PayPay証券社長に聞く、スマホ証券で賢く貯蓄するコツ

銀行口座に預金しておくだけでは何も始まらない

PayPay証券

2021年2月1日に商号変更したPayPay証券(旧 One Tap BUY)。若年層を中心に6割近くが投資未経験のユーザーだという

 貯蓄といえば、銀行口座や貯金箱に一定額を貯めていくのも昔から知られるポピュラーな方法だろう。  だがしかし、内山氏は「へそくり資金を貯めるにはいいかもしれませんが、一方でお金を預けているだけは何も起こらない。投資を通して社会を知る、感じることがマネーリテラシーや生きていく上での知恵になる」と語る。 「思うに投資は“社会との繋がり”なんですよ。何の株をどのくらい買えばいいか迷ってしまう場合は普段の身の回りを見渡してみると、いろいろなヒントがあると思います。生活をするなかで、興味関心を寄せる嗜好品や携行品、日用品などに関連する企業の銘柄に投資するのは初心者にとっても入りやすい。  そこで企業のことを調べ、資産運用をするのが楽しくなってきたら、投資するお金を増やしたり他の積み立てNISAや投資信託といった金融商品に広げればいいんです。実際にPayPay証券は投資未経験のユーザーが多いことからも、スマホで投資できる世の中になったことは、資産運用を行うハードルが下がっていると言えるでしょう」

資産運用で大切なのはお金に“色”をつけること

 とはいうものの、投資をするのではあれば、少しでもリターンは欲しいところだろう。そこで内山氏おすすめの資産運用術を聞いたところ、「金銭の感覚は人によって違うので、決めた目標額から逆算して積み立てていくのが基本」だと話す。 「サラリーマンでも社長でも、時間や年齢といった概念はみな平等です。貯蓄する目的は何なのか。あるいは短期か長期かなど、資産運用するための動機をしっかり見出すこと。注意したいのはギャンブルのような投機や博打感覚でやらないことです。もちろん、ハイリスク・ハイリターンをとって短気利益を追求するやり方も否定はしません。  でも、何も考えずに財布にあるお金を散財していたのでは元も子もない。どんぶり勘定ではだめなんです。生活費として毎月出ていく金額、投資に回せる金額などお金に“色”をつけて管理していく方が堅実。無理なく続けられる範囲がどのくらいまでなのかを把握するのが大事ですね」
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目先の利益にとらわれず、少額投資からコツコツと
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1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている

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