更新日:2022年04月15日 16:30
エンタメ

「日本一有名な八百屋の経営者」がテレビに引っ張りだこなワケ。昨年の出演回数は300本超え

産地の生産者と消費者の「橋渡し役」になれたらいい

――ちなみに、取材はノーギャラだそうですね。たくさんテレビ番組に出ても、店の売り上げが増えるわけではないのに、なぜ取材に応じるのですか? 秋葉:いい商品を売って、「おいしかった!」ってお客さんに喜んでもらうのが何より嬉しいのと同じで、マスコミの皆さんの役に立つのも嬉しいんです。もちろん、本業は八百屋だけど、取材を受けるのも自分の役割だと思っています。  というのは、毎年のように夏に豪雨被害が出るけど、生産者の人たちが産地の惨状を伝えたくても、どう発信していいかわからない。だから、俺がそういった人たちを繫ぐ「橋渡し役」になれればと思っています。逆に、豊作で生産過剰なら、野菜を無駄にしないために「今、安いからお買い得ですよ!」って、一生懸命ウチの店で売りますよ。  取材を受け始めたのをきっかけに、産地の事情や生産者の気持ちがわかるようになった。自分はちょっとだけちゃんとした企業の経営者でもあるけど、毎朝市場に仕入れに行くし、店にも立つので、商品を実際に見て触れている。売り上げも数字というデータではなく、お客さんが買っていく姿を見ているわけです。  だから、消費者の気持ちもわかるし、取材で仕入れ値を聞かれてもすぐに答えられる。経営者目線も消費者目線もあり、引き出しが多いから、マスコミの皆さんからしたら使い勝手がいいんでしょ(笑)。 ※6/1発売の週刊SPA!のインタビュー連載『エッジな人々』から一部抜粋したものです 【Hiromichi Akiba】 ’69年、埼玉県生まれ。アキダイ代表取締役。高校の3年間、青果商でアルバイトに励むが、卒業後は大崎電気工業に入社。退社後、青果商などを経て、’92年にアキダイ創業。現在、東京都内に5店舗・千葉県内に1店舗を展開し、パン工房や居酒屋も経営する 取材・文/齊藤武宏 撮影/浅野将司
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「1%の努力と99%の感謝の気持ち、そして、『この仕事を好きになる』のプラスαがあれば夢は叶う――」

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