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共産党は暴力革命を否定。本気で実力闘争を目指す中核派は? 若手活動家に聞いた

八代英輝弁護士の発言を巡って共産党が注目される

中核派

中核派の本部、前進社ビル

 10月31日の衆議院選挙投票日を前に、全国各地で各党の選挙活動が続いている。首相交代による刷新ムードで議席数の安定を果たしたい自民党に対して、野党各党は「野党共闘」を掲げて政権獲得すら口にしていた。  だが、選挙を通じて感じるのは、どうしようもないシラケムードが自民党に漂っているのは言うまでもない。野党共闘が多数の議席を確保しても、なにかが変わりそうな雰囲気はまったくないからだ。  選挙協力などによって「野党共闘」で存在感を目指す日本共産党をめぐっては9月末に「暴力革命」をめぐる議論が再燃した。発端はワイドショー番組『ひるおび!』(TBS)でコメンテーターの八代英輝弁護士が発した次のひと言だった。 「共産党はまだ『暴力的な革命』というものを党の綱領として廃止していません」  これに対して、日本共産党は「事実無根」と猛抗議。番組は謝罪に追い込まれた。支持者も含め日本共産党は「暴力革命」を否定し、今回の衆院選でも、リベラルと大差ない選挙公約を掲げているのが実情だ。革命政党かと思いきや革命を放棄した、いびつな党が「野党共闘」として存在感を強めている実情。  そんな悲惨な実情を「暴力革命」を肯定する革命党はどう考え、将来にどんな展望を持っているのか……。 【画像をすべて見る】⇒画像をタップすると次の画像が見られます

共産党内からも「本当の学生運動をやりたい」という声があがっている

 10月6日、千代田区にある法政大学市ヶ谷キャンパスの正門前は緊迫したムードに包まれていた。久しぶりに、中核派全学連などが呼びかける「法大包囲デモ」が開かれたのである。  門を挟んで、20名あまりの学生を取り囲むように法政大学の職員、そして公安警察が対峙している中で学生たちの「法政大学を実力で解放しよう」という呼びかけが、こだましていた。  これまでも、SPA!をはじめ多くのメディアの取材の中で彼らは日本共産党とは正反対に「暴力革命」を否定しない。むしろ、それを必然のものとして捉えている。だから、ワイドショーを発端として「暴力革命」の否定に走る日本共産党にも、今さら感を感じているようにみえる。
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YouTubeチャンネルなどネット広報の強化によって若手メンバーは増加しているという

 中核派の活動家でYouTube「前進チャンネル」にも出演している石田真弓さん(元東北大)は語る。 「野党共闘を掲げるようになってから、日本共産党は日米安保廃棄を前面に出さなくなり、自衛隊も容認と、路線を大幅に変えています。いわば権力の側に入りたい一心で動いているわけです。  そのおかしさは、共産党員自身がもっとも感じているんじゃないかと思います。現に、民青のメンバーの中にも我々の集会に参加する人が出ています。先日も『民青ではダメだ、真面目に学生運動がやりたい』という連絡がありました」  彼らによれば、暴力にも臆することなく警察と対峙する「実力闘争」そして「暴力革命」を求める声は、想像以上に広がっているという。
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もっと暴れてほしいという声もある!?
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