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大量閉店いきなりステーキ。不調理由は「いきなり」ではなかった!2つの深刻要因

借金まみれで頻繁にデートを繰り返す姿との共通点

 つまり、いきなりステーキの不調の兆候をどこで気づけたかをまとめると以下のようになります。 1:「600店舗の壁」が近づいていたこと、拡大のスピード 2:投資財務C/Fと財務C/Fからわかる借り入れの多さ  特に、27億円の赤字に転落していた2019年12月期はかなり大きな兆候があったと言えるでしょう。  急な成長は、必ず“成長痛”を伴うもの。いきなりステーキの不調を例えるなら、「必死にデートを重ねる姿」と言えるかもしれません。  1回目のデートから飛ばしすぎて、次のデート予定を翌週に取り付け、借金をしてまで高級ホテルや高級ディナーを予約。2回目のデートでは高級車のドライブデートを提案。  こうして何度も短期間にお金のかかるデートをした結果、お金も体力もなくなり息切れして、借金だけが残る…。  そんな“焦り”が同社の不調からは伺うことができます。企業を生き物のように見てみると、不調な理由は意外なところから読み取れるものなのです。
馬渕磨理子

馬渕磨理子

<文/馬渕磨理子>
経済アナリスト/一般社団法人 日本金融経済研究所・代表理事。(株)フィスコのシニアアナリストとして日本株の個別銘柄を各メディアで執筆。また、ベンチャー企業の(株)日本クラウドキャピタルでベンチャー業界のアナリスト業務を担う。著書『5万円からでも始められる 黒字転換2倍株で勝つ投資術』Twitter@marikomabuchi
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