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なじみのパチンコ店がコロナで突然閉店したら、貯玉はどうなるのか?

パチンコ店が突然閉店した場合はどうなるのか?

 ではもし、パチンコ店が突然閉店したら客の貯玉はどうなるのだろうか?  前出の店長にいろいろ聞いてみた。 「まず大原則として、貯玉は、貯玉をしたパチンコ店でしか使えない。近隣のパチンコ店で引き出すことは当然無理だし、たとえグループ店、チェーン店であっても使用出来ません。一般的な閉店の場合は、事前に閉店日をお客様に告知し、その日までに貯玉を賞品に交換してもらえるようお願いしています。ただ1カ月も2カ月も前に閉店を告知してしまうと、お客様が来なくなってしまう場合もあるので、だいたい2週間前、遅いところは1週間前くらいに閉店告知をする場合もあります」 ーー2週間くらいだと、来店せず閉店に気付かないお客さんもいますよね? 「貯玉をして頂いているお客様には、ハガキやメールでも閉店のご案内をさせていただきますね。ただ会員になるときに、DMや案内はいらないという欄にチェックされるお客様もいらっしゃいますので、そこは案内するかしないか迷うところではあります。閉店後も1~2週間くらいは、予め期限を切って店頭で賞品交換に応じます」 ーーそれでも閉店に気付かなかった人の貯玉はパーになるんですか? 「いいえ、そんなことはありません。閉店後の店頭交換にも来られなかったお客様から問い合わせがあれば、もともと会員カードシステムは外部企業に委託しているので、お客様に、その外部企業さんに連絡してもらって、その企業さんが交換の対応をします。ただー」 「金地金」、いわゆる「特殊景品」への交換は出来ないという。  外部企業管轄となった貯玉は、その企業が送ってくれる「商品カタログ」から貯玉分相当額の商品を選びもらうことになる。要は外部企業委託となった貯玉を、現金化することはとても困難になるということだ。

お客さんを顧みない、突然の閉店もある

 ここまで紹介した事例は、あくまで通常の閉店の場合である。時はコロナ禍。経営に窮したパチンコ店が、何の告知もなく突然閉店する場合もある。  その場合は、会員カードに数十万、数百万の貯玉があろうとも、それを現金化することは叶わなくなる。  実は全国のパチンコホールの多くは、「貯玉補償基金」というものに加盟している。 この基金に加盟しているホールの場合は、突然閉店した場合でも、客の貯玉に関しては、一般社団法人貯玉補償基金が先述の「カタログ」で交換に応じてくれる。  ただ閉店したパチンコ店が、この基金に加盟していなければ、客の貯玉は、何の価値も持たなくなってしまう。  もし気になる読者がいれば、「貯玉補償基金」のHPから、行きつけのパチンコ店が基金に加盟しているか確認してみてはいかがだろうか。  デルタ株が猛威を振るい、コロナは5回目の大波を迎え、政府は5度目の緊急事態宣言を発した。  今後一層状況が深刻化すれば、パチンコ店に限らず、多くのサービス業はより苦境に喘ぐことになる。  あなたの貯玉は大丈夫か?  ちなみに昨年1年間で、多くのパチンコ店が閉店したが、客側の貯玉をパーにした、悪質なパチンコ店の閉店は10店ほどだと言う。ご参考まで。
フリーライター twitter:@yuu_adachi
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