更新日:2021年09月18日 09:16
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<純烈物語>後上翔太(新人)を気にかけながら撮影は進んだ。『スーパー戦闘 純烈ジャー』秘話<第114回>

純烈1

完成披露挨拶へ向かう前にも多くの取材をこなしたメンバー

<第114回>プロデューサーの想像を上回った作品。純烈ジャーというトラベルは始まっている

「プロデューサーって、現場では何もやることがないんですよ。あとはクランクインして、何事もなくクランクアップするのを見守るしかない。とは言いつつ、全部は行けなかったですが、ほぼ現場には行っていましたね。クリエイティブに関しては純烈さん、キャスト、監督、各スタッフがいるので作ってもらえたらいいというだけでしたけど」 『スーパー戦闘 純烈ジャー』の中野剛プロデューサーは、そう言って撮影の様子を振り返り始めた。現場にいけば、脚本には書かれていない肉づけの部分をその場で見られる。  まったくの新しいヒーローが映像として形になった時は、グッとくるものがあったという。純烈ジャーのメンバーが変身し、名乗りをあげて大見得を切る。その中に、後上翔太がいるという現実。  東映ヒーロー経験者3人だけでなく、本当に後上がそこへ加わり横一列になった瞬間は特別な感慨があったと中野。現場でも二人でよくコミュニケーションを取るようにしたそうだ。

どんな演技をしたらいいのかと不安な後上が面白い

「後上君がどういう立ち振る舞いの演技をするかが心配だったので、悩んでいたらそれをサポートするというのも現場に足を運んだ理由の一つでしたね。自分がメインではない場面での演技こそが難しいものなんです。  酒井(一圭)君と(白川)裕二郎、小田井(涼平)さんがお風呂で変身するシーンがあって、後上君だけがなんだなんだ!? っていう顔をするんですけど、ああいうところのお芝居が見ていて面白い。どんな演技をしたらいいのかと不安な後上君という視点で見ると、その表情がリアルで。そこはやってきた人間との差があるものなんです」  酒井とも、後上を通じ新しいヒーローを生み出す過程の描き方に関して何度となく話し合った。スクリーンの中でもキーマンだが、現場でも「翔ちゃん」のことを誰もが思いつつ進んでいったのだ。
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裸、お色気、全力疾走……なんでもこなした後上
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(すずきけん)――’66年、東京都葛飾区亀有出身。’88年9月~’09年9月までアルバイト時代から数え21年間、ベースボール・マガジン社に在籍し『週刊プロレス』編集次長及び同誌携帯サイト『週刊プロレスmobile』編集長を務める。退社後はフリー編集ライターとしてプロレスに限らず音楽、演劇、映画などで執筆。50団体以上のプロレス中継の実況・解説をする。酒井一圭とはマッスルのテレビ中継解説を務めたことから知り合い、マッスル休止後も出演舞台のレビューを執筆。今回のマッスル再開時にもコラムを寄稿している。Twitter@yaroutxtfacebook「Kensuzukitxt」 blog「KEN筆.txt」。著書『白と黒とハッピー~純烈物語』『純烈物語 20-21』が発売

純烈物語 20-21

「濃厚接触アイドル解散の危機!?」エンタメ界を揺るがしている「コロナ禍」。20年末、3年連続3度目の紅白歌合戦出場を果たした、スーパー銭湯アイドル「純烈」はいかにコロナと戦い、それを乗り越えてきたのか。

白と黒とハッピー~純烈物語

なぜ純烈は復活できたのか?波乱万丈、結成から2度目の紅白まで。今こそ明かされる「純烈物語」。

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