更新日:2022年09月02日 12:29
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東京大賞典はオメガパフュームの4連覇なるか。「打倒オメガ候補」を一挙公開

地方勢の逆襲が始まった

 続いては、17年以上競馬ブログ「TAROの競馬」を運営する競馬予想家TARO氏は今年起きている異変……もうダート戦線は中央勢一辺倒ではないという、これまでの流れを覆すところから予想に入った。  実は今、交流重賞で異変が起こっているのをご存じでしょうか? 交流重賞は文字通り「中央競馬」と「地方競馬」が交流、つまり激突する舞台。しかし、“交流”とは名ばかりの「地方競馬が中央馬に馬場を貸し出すだけ」の状態が続いていました。  東京大賞典もかつてはJRA勢の独壇場。過去10年で見ても、11年~18年までは地方勢の馬券圏内はたったの1頭、14年に3着したサミットストーンだけでした。ところが、ここ2年は状況が一変。19年にノンコノユメが2着、モジアナフレイバーが3着と2頭が好走すると、20年は9番人気のカジノフォンテンが2着に好走、もはや、JRA勢だけの争いではなくなったわけです。  この背景には好調な馬券売り上げに伴い地方競馬の賞金がアップし、地方競馬全体がレベルアップしていることがありますが、いずれにせよ中央所属馬だけを検討すれば済む時代は終わったわけです。しかし、ファンはやはり知名度のある中央勢を支持しがち。結果として、地方馬が好配当の使者になっているわけです。  ちなみに、21年の交流重賞のビッグレースは軒並み地方勢が好走。年明けの川崎記念ではカジノフォンテンが逃げ切りを決めると、勢いそのままにかしわ記念も制覇。春の大一番・帝王賞では単勝134倍のノンコノユメが2着に激走、3歳限定のジャパンダートダービーでも単勝129倍のキャッスルトップがJRA勢を一蹴、秋のJBCクラシックもミューチャリーが制するなど、もはや地方勢の激走が当たり前になっているのです。

注目の地方馬は……

 というわけで、今年も地方馬に注目。その中でも最注目はやはりミューチャリーではないでしょうか。前走のJBCクラシックでは地元吉原騎手を背に中央勢を一蹴。初の交流G1制覇を飾りました。大井ダート2000mは大井記念で圧勝歴がある得意舞台ですし、先行勢が揃ったメンバー構成から流れも向きそうです。  穴ならノンコノユメも怖い一頭。一昨年の2着好走、さらに今年の帝王賞でも2着好走と再三多いダート2000mで穴をあけている馬。既に9歳ですがセン馬は衰えが遅く、本馬もむしろ充実一途。春の帝王賞に続いて、再度の一発があってもおかしくないはずです。  ちなみにノンコノユメの取捨を決める上でのポイントは、陣営のコメント。割と無難なコメントに終始する陣営も多い中、管理する荒山調教師は割と良いも悪いもハッキリと発言するタイプ。今回も注目です。
taro

TARO
競馬予想ブログとしては屈指の人気を誇る『TAROの競馬』を主宰する気鋭の競馬予想家。最新の著書に『競馬記者では絶対に書けない騎手の取扱説明書』(ガイドワークス)、『回収率を上げる競馬脳の作り方』『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』(扶桑社)が発売中

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地方馬ワンツーもあり得るか
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公営競技ライター・Youtuber。近鉄ファンとして全国の遠征観戦費用を稼ぐため、全ての公営競技から勝負レースを絞り込むギャンブラーになる。近鉄球団消滅後、シグナルRightの名前で2010年、全公営競技を解説する生主として話題となり、現在もツイキャスやYoutubeなどで配信活動を継続中。競輪情報サイト「競輪展開予想シート」運営。また、ギャンブラーの視点でプロ野球を数で分析するのが趣味。
Twitter:@signalright

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