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「年始に帰省しなきゃ良かった」箱根駅伝を見ながら親族が“偏差値”争い

―[年末年始の憂鬱]―
 新型コロナウイルスの蔓延により、去年は正月の帰省を自粛せざるを得なかったが、今年は「久々に実家に帰れた」という声をたくさん聞いた。しかし、故郷でようやく両親や親戚との再会に喜んだのも束の間。そこで嫌な思いをした人もいる。
和室で寛ぐ

写真はイメージです。以下同(Photo by Adobe Stock)

 数年ぶりに地元へ帰省したネイリストの真莉愛さん(27歳・仮名)は「東京の自宅で箱根駅伝をゆっくり見ていたほうが良かったです」と真顔で言う。

両親から「今年は帰ってきてほしい」

「私は箱根駅伝ファンで2日間ちゃんと見る派なんです。最近できた彼氏も箱根駅伝が好きなんで、本音を言えば帰省なんてせずに東京で一緒に見たかった」  真莉愛さんの地元までは新幹線で3万円以上かかる。彼女にとって大きな出費であり、帰る必要もなかったのだが……。 「コロナがいつどうなるかわからないので、親からは『親族みんな集まるし、今年は帰ってきてほしい』と懇願されて。断りきれませんでした。まぁ、往復の交通費をくれたので甘えたっていうのもありましたけど」

箱根駅伝をめぐって親族間で事件が勃発

 12月31日の最終の新幹線で帰省。年越しそばを食べつつ、紅白歌合戦を見ながら平和に過ごしていた。そして1月2日。親族が続々と集まり、楽しみにしていた箱根駅伝をみんなで観戦。だが、そこで事件が勃発した。 「私の元カレが神奈川大学だったんです。『同級生が箱根を走るから見よう』って言われたことがキッカケで、それ以来ハマッてしまって。特に応援してる大学はないけど、箱根の選手って意外にイケメンが多いし、なにより毎年ドラマがある」  1区で中央大学の吉居大和選手が素晴らしい走りを見せて区間新記録を更新。真莉愛さんは「この選手かっこいいな〜」と見惚れていたところで親族間に変化が起きる。
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居間は賭博場のような荒々しい空気
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