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車券の鉄人が予想への活かし方を解説。実は重要な「競輪と風の関係」

強風の翌日や次節の見極めも大切

競輪

予想する上でバンクコンディションの情報は重要 写真/佐藤永記

 そしてさらに気をつけたいのは強風の翌日だ。競輪は節間競技、言い換えればトーナメント戦なので、前日の成績で翌日の対戦相手のレベルが変わる。さきほどの立川記念初日の翌日となった2日目も強風で1日通して3m〜5mの強風走路であったにも関わらず、残り半周で先頭だった選手の連対は12レース中8レースに及んだ。  これは、初日の風に対応して勝ち上がった選手が二次予選に勝ち上がり、対応できなかった選手同士がまた風のなかで戦うことになったためだ。勝ち上がりから漏れた2R選抜戦では逃げた林慶次郎選手が2着以下を大差でぶっちぎりの逃げを決めたように、そのレベル同士のなかで風に立ち向かえる選手が輝く結果になったのである。  また、勝ち上がった上位組による二次予選では逃げる距離を短く調整した「早めの捲り」がバンバン決まった。勝ち上がり組は高いレベルのなかで、仕掛け方を調整して結果を出してくるのである。

開催地による成績の急変にも注意!

 加えて開催地の変化による成績の急変にも注目だ。1月20日の小倉ミッドナイト競輪初日が良い例だ。小倉競輪場はドームのため風の影響は皆無なのだが、この小倉に出走したメンバーの前回出場した競輪場ではほとんど各地で強風が吹き荒れていた。そのため、前回成績がボロボロだった選手が小倉に変わって激走する例が続出したのである。  初日のレースになると調子診断はついつい前の開催での成績や内容だけで評価しがちなのだが、走路状況、とくに風があまりにも違ってくるとそのまま参考にするというのは危険である良い例。競輪を予想するとき、どんな風が吹いていたのかをチェックするのは冬場の予想に非常に大切な要素なので憶えておこう。 文/佐藤永記
公営競技ライター・Youtuber。近鉄ファンとして全国の遠征観戦費用を稼ぐため、全ての公営競技から勝負レースを絞り込むギャンブラーになる。近鉄球団消滅後、シグナルRightの名前で2010年、全公営競技を解説する生主として話題となり、現在もツイキャスやYoutubeなどで配信活動を継続中。競輪情報サイト「競輪展開予想シート」運営。また、ギャンブラーの視点でプロ野球を数で分析するのが趣味。
Twitter:@signalright
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