箱には問題カードの他に図形が描かれた謎のカード、用途不明の謎のパーツ、チャック付きの謎のポリ袋も入っていた。これらも駆使しながら答えを導き出すということだろうか。ポリ袋を問題カードに重ねるとなにかが浮かび上がってくるとか……？　いろいろと試していると、ふいに「あ！」と閃いた。そうか、そういうことか。このポリ袋はパーツを収納して片付けるためのものだったのだ！ 　……いや、違う。そういうことではない。このゲームはポリ袋の使い道ではなく、問題の答えを導き出さなくてはならないのだ。が、どんなに考えてもそれはわからない。ギブアップしてヒントを見ることにした。 　問題のヒントと解答は箱の内側にあるQRコードをスマホで読み取ると見られるようになっている。が、これはなるべく見ないようにしたほうがいい。このゲームは最初に100ポイント付与されており、ヒントと解答を見るたびにそこから減点されていく。そしてすべてクリアしたときの最終ポイントで「脳力」が判定されるのだ。 　ヒントのおかげで問題Aをなんとかクリアし、その後もヒントに頼りっぱなしで問題を解いていった。そしてすべてクリアしたときの最終ポイントは33ポイント。脳力判定は「凡脳」である。　ふッ、凡脳か……。まあ、いい。こんな残念な結果になってしまったのは、僕がまだこのゲームの傾向を掴めていなかったからである。が、もう大丈夫だ。完全に掴めた。次はヒントをまったく見ずに100ポイントのパーフェクトでクリアして「全身脳」の判定を取ってみせよう。