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中央道から見えるナゾの建造物“ラブレター”の正体は? 製作者の意図も聞いた

 電車や車に乗っていて、面白い形の建築物やインパクトの強い看板など、窓外の景色で特徴的なものが印象に残ることは誰にでもあるだろう。しかし、特急電車や高速道路に乗っていた場合、その対象物の近くまで実際に行ってみることは少ない。そんな「遠くから眺めるだけの車窓風景」の中でも、多くの人が気になっているであろう“あの建造物”について、実際に近くまで足を運び、製作の意図について聞いてみた。

中央自動車道から遠くに見えるナゾの建造物

ラブレター 【画像をすべて見る】⇒画像をタップすると次の画像が見られます  東京駅から新宿を過ぎ西へ。八王子を過ぎて神奈川県に入ると、相模湖の水面がキラキラと輝き木々の茂りが増す。この辺りで、左手の窓から遠くの山に違和感のあるものが見えてくる。  林のひらけた場所にあるのは、白い長方形の真ん中にハートマークのついた巨大なラブレターだ。中央自動車道の同じあたりからも見ることができるので、車から見たことがある方もいるかもしれない。数十年前に現れたというこのラブレターは、ここを通過する中央線ユーザーやドライバーにとっては不思議な存在だ。

山をかき分け「ラブレター」に近づいてみた

「あれはなんだろう」と思いながらも、目的地があって電車や高速道路に乗っているわけなので、なかなか途中で寄ってみるというわけにもいかないだろう。今回筆者はあのラブレターを「目的地」にして出かけてみた。

ラブレターへの道は舗装されているところも

舗装はされてなくとも人が通って踏みならされた道もある

 相模川が作る谷を挟んで、JR藤野駅、中央自動車道の対岸にあるような位置関係にあるラブレター。スマートフォンの地図アプリで調べてみても、近くまでは道がないようで、250mほど手前に車を停めて徒歩で山道に入ることになった。急な坂道と階段は秘境感があるが、登ること5〜6分でラブレターの上に出る。  あのラブレターは、斜面に組まれた鉄骨にテント用の白いシートがかけられている。シートに破けやほつれがあったり、草木が覆いかぶさっている部分もあって、遠くから眺めるよりは少々荒れている印象だ。  上からだとラブレター自体が見えづらいため、下に回ってみることにした。こちらは、道と呼べるような道はなく、ラブレターが見えるようにするためなのか伐採された周囲の木が散らばっていて足場も悪い。また、傾斜もきつく二足のみで登ることは不可能で手をついたり木につかまりながらようやくラブレターの下にたどり着いた。確かに電車や車から見えるようにするためにはこのくらいの急傾斜は必要だろう。

ラブレターの頂上直下はかなりの急斜面。手を使わずには登れない

ラブレターを上から見るとこうなっている。ところどころ損傷がみられる

 下側は一層大きく破れていて痛々しいように見えた。しかしここは、遠くからみるとラブレターを手で持っているように見える部分で、意図して作られていることがわかる。  近づいてみると、確かに傷んではいたが、誕生から数十年経った今でも管理はされているようだ。
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ラブレターが作られたきっかけを聞いた
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