恋愛・結婚

「相手に多くを与えたのに、離れていってしまう」という人の特徴とは

3374913_m こんにちは。DV・モラハラを行なっていた人が、愛と配慮のある関係を作る力を身につけるための学びのコミュニティ「GADHA」を主宰しているえいなかと申します。今回は少し趣向を変えて、GADHAの考え方に寓話を通して触れていただくシリーズです。

カエルが一人ぼっちになってしまった理由は?

 今回は、リスと仲良くなりたくて頑張っていたのに、なぜか一人ぼっちになってしまったカエルのお話です。  ある日カエルさんは、親切なリスさんに大好物の虫をもらいました。嬉しくなったカエルは、自分もリスに虫をプレゼントします。ところがリスさんの反応は、カエルさんが思っていたものとは違ったようで……。

Twitter:@shishishishimrより

Twitter:@shishishishimrより

 皆さんは、カエルが一人ぼっちになってしまった理由に気づくことができたでしょうか?  カエルは、自分が嬉しいものをリスにプレゼントすることが愛だと思っているようです。でも、リスが好きなのは木の実なんです。ちゃんとそれを口にして伝えてくれているのに、面倒くさがって取りに行きません。きっと自分が食べる時、多めに取れたらリスにもプレゼントしに行っているのでしょう。それは、あくまで自分のための「あまりもの」ですから、リスのために取っているわけではありません。

リスは、カエルよりも居心地の良い相手のもとに行くだけ

 きっとリスがカエルにお別れを伝えることがあったら、カエルはびっくりしてこんなことをいうかもしれません。 「君が喜ぶと思って、たくさん虫をプレゼントしたじゃない!」  しかし、リスはこのように言うでしょう。 「自分が好きなのは木の実だよと何回も伝えたでしょ。いくら虫をもらっても、全然嬉しくなかったよ……」  今回のお話の中では、リスはカエルにわざわざお別れを伝えることをしませんが、それは決して薄情なのではありません。  リスはちゃんと「自分が好きなのは木の実」と伝えているのですから、それを尊重するかどうかはカエルの問題。そしてその判断に対して自分がどう行動するかは自分の問題、そんなふうに考えているのです。  木の実をくれないことを責めたりしても仕方がない、カエルを変える必要はない。それよりも、自分との相性がいい人との時間を増やすことが、リスにとっては良いことなのです。
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「相手に良かれと思ってやった」ことでも、相手は自分を否定されたと感じている
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DV・モラハラなど、人を傷つけておきながら自分は悪くないと考える「悪意のない加害者」の変容を目指すコミュニティ「GADHA」代表。自身もDV・モラハラ加害を行い、妻と離婚の危機を迎えた経験を持つ。加害者としての自覚を持ってカウンセリングを受け、自身もさまざまな関連知識を学習し、妻との気遣いあえる関係を再構築した。現在はそこで得られた知識を加害者変容理論としてまとめ、多くの加害者に届け、被害者が減ることを目指し活動中。大切な人を大切にする方法は学べる、人は変われると信じています。賛同下さる方は、ぜひGADHAの当事者会やプログラムにご参加ください。ツイッター:えいなか

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