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獄中で見た性犯罪者たちの異常な素顔。刑務所での更生に期待できないワケ

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反省していない囚人たちは、自身の犯罪を自慢げに語っていたという

(※編集部注 この記事は特定の心的外傷を刺激する可能性があります。ご注意下さい)

性犯罪者90人をインタビューして把握した、彼らの共通行動

 地方刑務所でのPrisoner氏の同期には、名の知れた元性犯罪者もいた。当時20歳の女性の自宅に侵入し、性的暴行を加えたA。そして女子中学生を数十回にわたり盗撮したBだ。 「彼らのパターンは大体同じ。まず、ターゲットをストーキングして、生活圏をくまなく調べることから始める。そうして家の鍵を手に入れ、1年ほどかけて盗撮など盗聴をし、本人がいない時に家に忍び込んで下着などを拝借するんです。Aもそうでした」  ほか、睡眠時間を削ってまで1日何軒というノルマを決めて住宅街を周り、ポストに鍵が入っているか確認する、ドアノブを回してみるなど、「地道な努力」を惜しまないのだという。 「知能犯は、犯行までの間をなるべく長く引き伸ばして楽しむ。バードウオッチングをするかのようなノリで、女性の観察を楽しんでいるんです。たとえばAは一人暮らしの女性の家の鍵を10個ほど持っていて、被害者の手帳を見てスケジュールを把握していた。  そして被害者のアルバイト先に赴き、働く姿を見ながら被害者の下着を使って物陰で自慰をし、汚した下着は被害者宅に戻って洗濯機に入れていた。暴行に関しては、たまたまいつも通り部屋に入り込み、タンスの中で自慰をしていたら目が合ったのでやってしまったということでした」  鍵は植木鉢の下や郵便ポストから見つけ出してその日のうちにコピーを作成。ほか、自転車のサドルを抜いてGPSを仕込みパソコンで監視する。2階、3階の部屋は窓の鍵を閉めていない場合が多いため、外のパイプなどを伝って侵入するなどの手口が一般的だとか。

「出所したら被害者の女性に会いに行く」

 また、Bは「小学校5年生くらいの子が、女性の中で一番美しい」が持論だった。 「Bは『女子中学生にイタズラしちゃおう』みたいなゲームを作っている途中で捕まったんですね。愛読書は『L』というロリコン雑誌でした。しかも、なんと出所したら当時の被害者の女性に会いに行こうと思っていると。『今度、中学を卒業するんだよ』などと笑顔で言っていました。  しかも出所後、Bから15〜20人ほどの小学生の裸の写真が送られてきて……試しに『L』を読んでみましたが、私は娘がいるので胸がムカムカして無理でした」  ほか、接触した元性犯罪者たちには様々な類型が見てとれたという。 「まず典型的なのは、『ムラムラしたからやっちゃった』といった、知能が足りない衝動的なタイプ。とある元介護士は、夜道で目出し帽をかぶって同僚を襲った。すぐに声でバレて、『何やってんの』と言われたのですが、それでも普通に暴行したというから驚きです」
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「堂々とやれば暴行にはならない」という歪んだ認知
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