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「エルメス製品の定価買い」を狙う“エルパト”。出現した瞬間、激しい争奪戦に

定価で買えれば万々歳のデイトナ

エルメス 腕時計投資家の斉藤由貴生です。ブランド品に興味がない方からすると、「入手困難な高級品がある」ということは理解し辛いかもしれませんが、高級品ほどそういったアイテムが多くあります。  例えば、腕時計の場合では、20年以上も前からロレックスのデイトナ(ステンレスモデル)が入手困難という状態が続いています。2022年現在、デイトナ116500LNの定価は約160万円でありますが、中古市場では380万円台以上といった相場となっています。  そうなると、定価でデイトナを入手することが出来たならば、買った瞬間に「高く売れる可能性」があるわけで、自分用に欲しいという方だけでなく、転売目的で買うという人も出てくるわけです。  なんとかして定価でデイトナを手に入れたいという人は、毎日正規店をめぐり「デイトナありますか?」と聞いて回るわけですが、そのような行為は「デイトナマラソン」と名付けられ、時計好きの間では知られた言葉となっています。

エルメスパトロール、通称“エルパト”

 従来、定価100万円超えといった価格帯の高級品は、一部のお金持ちが買うアイテムだったわけですが、多くの人が「欲しい」と思った結果、今や「100万円だったら安い」という状態になっているのが面白いところです。  そして、「デイトナマラソン」ともう一つ、同じような用語があるのですが、それが「エルパト」であります。これは、「エルメスパトロール」の略なのですが、どういった意味かというと、エルメスの実店舗、もしくは公式オンラインショップを注視し、なかなか手に入らない製品をチェックするという行為であります。  ということで今回は、「デイトナマラソン」と比較すると、まだ知られていない「エルパト」についてお伝えしたいと思います。
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デイトナマラソンとエルパトの違い
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