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2022年上半期、ヒットしたゲーム6本と売れた理由。発売2か月で1000万本超え

2022年6月までにどんなゲームが売れた?

 2022年も気がつけば半分が過ぎました。日本のゲーム業界を眺めれば、国内以上に海外で高い評価を得るタイトルが続々と誕生しています。上半期はどんなゲームが売れたのか。大ヒット作4本と国内ファンから称賛を集めた2本、合わせて6本を見ていきましょう。 ポケモンレジェンズ アルセウス Nintendo Switch/ポケモン/1月28日発売
ポケモンレジェンズ アルセウス

ポケモンが人間を襲う昔の時代を舞台にした『ポケモンレジェンズ アルセウス』公式サイト

 今年上半期、Nintendo Switchで一番売れたのは『ポケモンレジェンズ アルセウス』。任天堂の決算資料によると、1月に発売され、3月末までに全世界1264万本(国内364万本・海外917万本)を記録しました。広大なヒスイ地方を探索し、ポケモン図鑑を完成させていくアクションRPG。怖さもあり、かわいさもある活き活きとしたポケモンが好評でした。 <ヒットの理由> 3D化された世界を自由に探索できること。『ポケモン』シリーズではこうした本格的な3D探索型はほぼ初めてで、ポケモンたちが野生で生息している様子が観察できると、普段ゲームをしない層にも口コミで広まりました。2022年11月発売予定の“オープンワールド”をうたった『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』へのバトンとしても大きな役割を果たしたと言えそうです。

最初のボスから強い。“死にゲー”の本領発揮

『エルデンリング』 PS4 PS5 Xbox One Xbox Series X/S Steam/フロム・ソフトウェア/2月25日発売
エルデンリング

想定以上の大ヒットとなった『エルデンリング』公式サイト

 PS系で上半期一番売れたのは、2月に発売されたオープンワールドのアクションRPG『エルデンリング』。3月末の時点で世界累計出荷本数1340万本を突破したことが、海外販売を担当するバンダイナムコ ホールディングスから発表されています。北欧神話を思わせる荒廃した世界を舞台に、王を目指す「褪せ人」を操作して戦っていく本作。『ダークソウル』など、“死にゲー”の異名を取る『ソウル』シリーズの系譜を継ぐ硬派なゲーム性で、今回も「最初のボスがラスボスくらい強い」という嘆きがSNSを賑わせました。 <ヒットの理由> 自由度の高さや凝った作り込みはもちろんのこと、絶妙な難易度設定でプレイヤーの挑戦心をかき立てている点。元来ゲームが持っていた“歯応え”を取り戻したのが『ソウル』系シリーズだと言えるでしょう。また、実況人気もヒットの理由。難しいからこそ本気のプレイとなり、実況者の素顔や絶叫がさらけ出されるのが『エルデンリング』実況の面白さ。『ソウル』系の実況はもはや恒例行事となっています。
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3D化された『カービィ』最新作もヒット
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ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)はゲーム実況の先駆けという声も

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