デジタル

中古で購入したSDカードから大量の家族写真が…フォーマットしても不十分

企業の書類情報も復元できてしまった

 一方USBメモリにはフォルダ名が残ったままの物はなく、全てがリムーバブルディスクとなっていました。データ管理がしっかりしているのかと思いきや、2個だけデータの復元が可能なUSBメモリがありました。  こちらも画像だけと思いきや、企業の物と思われる書類情報が復元され、筆者自身がちょっと慌てたほどです。テレワークなどで会社の情報をクラウドを利用せずにUSBメモリで移動していたのでしょうか。幸い、企業情報や個人情報が特定できるほどの内容ではなかったものの、未だに情報管理がずさんな企業もあるのだなと再認識するほどです。
データ画像

復元されたExcelとWordのデータ(こちらもモザイク処理を施した)

 購入した20個の記憶媒体のうち、およそ半数がフォーマットのみという状況を見ると、中古記憶媒体市場はまだまだ考えがゆるいのではないかと思える状況です。  名の通った中古業者が出品しているものは完全抹消されており、復元もできず安心な状況でしたが、小さな業者や個人が出品しているものは復元可能なものが多い傾向です。

手放す際は必ず「完全抹消」させてから

 SSDやHDDの中古を過去にチェックしたときは確実にデータが抹消されている物が多く、データの復元は難しい状況でしたが、SDカードやUSBメモリなどはスマホなど身近な機器で使えるということもあり捉え方の違いがあるのかもしれません。  手放す際にはきちんとデータを抹消してから手放すように心がけたほうが良いでしょう。Windowsパソコンなどで完全フォーマットを行えば大丈夫といった記事なども見受けられますが、実際にはこれだけでは不十分。  ネット上では無料ソフトで完全抹消を謳っているソフトなどもありますので、それらを利用するのがオススメです。 文/板倉正道
テクニカルライター。三才ブックスのマニア誌『ラジオライフ』にてガジェットや分解記事を執筆。買ったら使用前に分解するのがライフワーク
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