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岸田政権が弱いのは、マトモな野党がいないからだ/倉山満

社会党のようにやる気が無い政党は「総裁」を名乗らなかった

 ここからだ。自民党結党以後も、やる気が無い政党の党首は「総裁」を名乗らなかった。たとえば、社会党系の政党の党首が総裁を名乗ったことは無い。社会党の中でやる気がある人たちが作った民社党も「委員長」だった。  平成期に新党ブームが起きて多くの政党が設立されたが、誰も総裁を名乗らなかった。たいていは「代表」。  日本語の「総裁」には、「他を圧する唯一の」の意味がある。市中銀行が「頭取」であるのに対し、日銀だけが「総裁」であるように。

55年体制の根本は、「自民党だけが特別な政党」だという意識

 結局、55年体制の根本は、「自民党だけが特別で、総理大臣を出す資格がある政党」だとの意識なのだ。  たかが名前、しかし自民党だけが特別ではないと意思を示すのは重要ではないか。
1973年、香川県生まれ。救国シンクタンク理事長兼所長。中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。在学中から’15年まで、国士舘大学日本政教研究所非常勤職員を務める。現在は、「倉山塾」塾長、ネット放送局「チャンネルくらら」などを主宰。著書に『13歳からの「くにまもり」』など多数。ベストセラー「嘘だらけシリーズ」の最新作『嘘だらけの日本古代史』(扶桑社新書)が発売中

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