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炎上女王「辻希美」のブログから考える、令和の炎上が刺激的になったワケ

辻ちゃんは「おままごと夫婦」ではなかった

 理由にもならない炎上理由が、ネット書き込みの空虚さを皮肉ったパロディーのようで、もはやコメディーの域にまで達している。  今はユーチューバー全盛であるが、思えばネットで個人発信し、プライベートを切り売りして、収入を得るネットスターの先駆者が辻ちゃんだった。  辻ちゃんが炎上した理由は、世間的に「おままごと夫婦」に見えていたからだった。しかし「おままごと夫婦」だなんてとんでもない、今や4人の子供を育て幸せな家庭を築いている。

現在の炎上は刺激的である

 結婚は我慢し相手のことを考えなければ続けられず、まさに「大人」である必要がある。辻ちゃんはあれで、どこか芯の部分が大人だったんだなぁと、改めて感心する。そんな辻ちゃんの懐の深さ故に、アンチの皆さんも思う存分絡んでいけたのかもしれない。なんてそれは考えすぎか。  それにしても現在の炎上を売りにしているネットの住人に比べ、辻ちゃんの炎上案件は何と牧歌的な内容だろう。今やネットの炎上案件は、刺激を強めて行き、辻ちゃんのような振り返って笑ってしまうような、炎上劇場は、もう二度と出現しないだろう。  若い夫婦が現代的な方法でサバイブしていく様子を見ると、なんだか勇気をもらったような気持ちになる。
1968年生まれ。構成作家。『電気グルーヴのオールナイトニッポン』をはじめ『ピエール瀧のしょんないTV』などを担当。週刊SPA!にて読者投稿コーナー『バカはサイレンで泣く』、KAMINOGEにて『自己投影観戦記~できれば強くなりたかった~』を連載中。ツイッター @mo_shiina
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