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今年もこの季節。競馬場、パチンコ店、詐欺師に聞いた流行語大賞2022

【おっさんは二度死ぬ 2nd season】

おっさん流行語大賞2022

 今年もついにユーキャンの新語・流行語大賞のノミネート語が発表された。  毎年、この時期に発表されているはずなのに「なんか今年は発表が早くない?」と思うものだ。それでも2022年もあと2か月と考えると、やはり誤魔化しきれないほどに年末なのである。  みなさんにとって2022年はどんな年であっただろうか。今年の世相を思い返すという意味でも流行語を振り返るのは大切だろう。もちろん、自分にとっての2022年もどうだったかと思い出せる、それが流行語大賞だ。ということで今年のノミネート30語を見てみよう。  インティマシー・コーディネーター/インボイス制度/大谷ルール/オーディオブック/ OBN(オールド・ボーイズ・ネットワーク)/オミクロン株/顔パンツ/ガチ中華/キーウ/きつねダンス/国葬儀/こども家庭庁/宗教2世/知らんけど/ SPY×FAMILY/スマホショルダー/青春って、すごく密なので/#ちむどんどん反省会/丁寧な説明/てまえどり/ヌン活/ BIGBOSS/村神様/メタバース/ヤー!パワー!/ヤクルト1000/リスキリング/ルッキズム/令和の怪物/悪い円安  毎年、この連載において流行語大賞のノミネート語を「いつにもまして小粒という印象」と紹介しているけれども、今年はそれに輪をかけて小粒という印象だ。それに暗い世相を反映しているのか、あまりポジティブでない単語も多いように思う。  あと、毎年のことだけど、あまりに野球関連の語句が多い。しっかり流行したものもあれば、ほんとにそんなの流行したのかよ、いちどだけスポーツ新聞にそう書かれただけだろ、みたいなものまで存在する。絶対にゴリ押しして野球関連の単語をノミネートさせている勢力がいるはずだ。  さて、12月にはこのノミネート語の中から大賞が発表されるのだけど、この「おっさんは二度死ぬ」連載では、例年、大賞語を予想して的中させている。2019年にはONE TEAMを見事に的中、2020年はこの連載自体がお休み、そして2021年は「ショータイム」と「SDGs」のダブル受賞と予想し、「ショータイム」を的中させている。

ユーキャン流行語大賞2022はズバリこれ!

 そして、今年の予想はズバリこれだ。 「青春って、すごく密なので」  夏の甲子園で優勝した仙台育英高校の須江航監督が発した言葉だ。とてもいい言葉だと思うけど、全く流行っているわけでもなく、街中で使っている人を見ない。けれども、今年も野球ゴリ押し勢が強く、それでいてコロナ禍の世相を反映しつつ、そこまで暗い言葉でもない。さらには、昨年も大谷関連で野球が受賞したので、野球が続くのもちょっとまずい、そうなるんじゃないだろうか。この言葉なら、言葉自体は野球ではないのでそのへんもクリアする。以上の点で選ばれるだろう。  あと、授賞式に呼びやすい人がいるという点も重視して予想をしている。これならドーンと須江航監督を授賞式に呼べば授賞式も締まる。オミクロンなんか受賞したらまさかオミクロン株を授賞式に呼ぶわけにはいかないわけだ。  さて、この「おっさんは二度死ぬ」連載では、毎年、流行語大賞のノミネート語に合わせて、そういう一般的な語句ではなく、おっさんの世界ではどんな言葉が流行っていたのか調査をしている。今年もしっかりとやっていきたい。
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競馬場で飲んだくれているおっさんに聞いた2022年の流行語
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テキストサイト管理人。初代管理サイト「Numeri」で発表した悪質業者や援助交際女子高生と対峙する「対決シリーズ」が話題となり、以降さまざまな媒体に寄稿。発表する記事のほとんどで伝説的バズを生み出す。本連載と同名の処女作「おっさんは二度死ぬ」(扶桑社刊)が発売中。3月28日に、自身の文章術を綴った「文章で伝えるときにいちばん大切なものは、感情である 読みたくなる文章の書き方29の掟(アスコム)」が発売。twitter(@pato_numeri

pato「おっさんは二度死ぬ」

“全てのおっさんは、いつか二度死ぬ。それは避けようのないことだ"――


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