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「12月にメンタル不調が多発」する理由。予防に最適の食事は?/専門家監修

12月に気分が落ちるワケ、専門家の見解

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写真はイメージです

 12月は一年の締めくくり。気持ちよく新年を迎えるために、仕事、プライベートの双方で準備に追われがちだ。そんな慌ただしい時分を反映してか、気になる調査結果が出ている。ゼネラルリサーチ株式会社が全国20代〜50代の男女3000人を対象に、メンタルヘルスに関する調査を実施したところ、「一年で最も気分が落ち込む月は12月」という結果が出たのだ。「せたがや内科・神経内科クリニック」院長の久手堅司先生は、この調査結果について次のように考察する。 「12月は仕事納め、忘年会などイベントも多く忙しい時期。さらに、今年中に終わらせないといけない、来年に持ち越せられないという日本人特有の生真面目さ、余裕のなさが起因となってストレスを感じがちです。ストレスがあると睡眠にも影響しますので、メンタルや体の不調が起きやすいといえるのではないでしょうか」  また、12月の気候も気分を暗くする要因になるという。 「寒いと活動量が低下します。人間の体にある自律神経は、寒くなると血流が悪くなり、交感神経にストレスがかかりやすく、体が冷えることで、手足だけでなく内蔵の不調なども訴えやすいです。また、12月は日照時間が短いことも関係します。太陽を浴びると幸せホルモンといわれるセルトニンの分泌が増えますが、日照時間が短いとホルモンのバランスが乱れやすい。冬期うつ病といって、うつではないのですが、冬場によく起こる季節性感情障害は、寒さと連動するわけです

「寒くて動けない」で状況は悪化

 12月特有のメンタル不調、どう対策すべきか。 「寒さで自律神経の働きが悪くなることは前述しましたが、やはりウォーキングでもジョギングでも、適度に体を動かすことが大切です。運動して脈拍があがり呼吸もあらくなることで、人間の体温を調整する自律神経の働きがよくなります。デスクから立ってストレッチをする、エレベータを使わずに階段を使うなど、少し汗をかく、息が上がる程度でかまいません」  年末の納期に追われ、デスクワークが続けば交換神経が緊張モードとなり、不眠、肩こり、首こりにもつながる。そして、メンタル不調を防ぐために特に重要となるのが食事。 「大切なのは腸です。脳腸相関といわれるとおり、腸の状態がいいと脳の働きもよくなる。逆に腸の状態が悪ければ、脳を経由して体全体の不調につながります。脳の働きとはすなわち自律神経の働きの安定を指します。自律神経の働きがよくなると、発汗や体温をうまくコントロールできるため、寒い冬に血流が悪くなることを防ぎます」
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