ニュース

想定外の人事?植田日銀総裁候補、注目すべき三つのポイント/倉山満

今ほど国民輿論が日銀に注目すべき時はない

 かの小泉純一郎首相は、福井俊彦氏を日銀総裁に指名した。その際、景気回復政策に協力する約束をさせた。就任した福井総裁は、表向きは従った。しかし、小泉退陣が政治日程に入った瞬間、福井日銀は景気回復策をやめてしまった。小泉首相が何度も牽制したにもかかわらず、日銀法に守られた福井総裁に手出しできなかった。苦い教訓だ。  だから岸田首相が、権限以外の方法で影響力を行使できる人物を、次期日銀総裁に選んだ可能性もある。もっとも、そういう人物はありとあらゆる方向から脅されて、誰の言うことに従うか不明になるものだが。  では、どうするか?  国民世論が脅せばいい。「YCCを解除する気か!?」と騒ぐことで、日銀を牽制する。日銀は市場が織り込み済みの政策を避けたがる。  その内に本当に景気が完全回復するかもしれない。  今ほど国民輿論が日銀に注目すべき時はない。
1973年、香川県生まれ。救国シンクタンク理事長兼所長。中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。在学中から’15年まで、国士舘大学日本政教研究所非常勤職員を務める。現在は、「倉山塾」塾長、ネット放送局「チャンネルくらら」などを主宰。著書に『13歳からの「くにまもり」』など多数。ベストセラー「嘘だらけシリーズ」の最新作『嘘だらけの日本古代史』(扶桑社新書)が発売中

噓だらけの日本古代史噓だらけの日本古代史

ベストセラー「嘘だらけシリーズ」の最新作は、日本の神話から平安時代までの嘘を暴く!

1
2
3
おすすめ記事
ハッシュタグ