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日銀次期総裁・植田氏から取った“言質”。今ほど日本をよくできる局面はない/倉山満

今ほど国民輿論の力で日本をよくできる局面はない!

 以上を聞いて私は「言質取ったぞ!」と叫んでしまった。今ほど国民輿論の力で経済だけでなく政治をよくできる局面はない!  どうなるか? 知らん。植田総裁予定者の発言を額面通りに聞いたら、模範解答の満点だ。市場も好反応を示している。  しかし、日銀正副総裁のみならず政策決定会合に参加する6人の委員を含めた9人は、裁判官並みの身分保障がなされる。本気になれば総理大臣が何を言おうが手も足も出ない。  最近話題の『安倍晋三回顧録』でも、当時の小泉純一郎首相と安倍晋三官房長官が必死に福井総裁を説得しようとしたが、無視されたとある。結果、緩やかな景気回復が終わった。

裏切らないよう、国民輿論が監視し続ければいい

 この教訓があるから、岸田文雄首相は、いわくつきの人物を総裁に指名したのかと勘繰りたくなる。裏切ったら、権限以外の方法を使って脅す気か。一般論だが、脇が甘く脅しに弱い人間は、あらゆる方向から脅されて、どうにもならなくなる。  ならばどうするか!?  国民輿論が監視し続ければいい。手始めは4月27日に予定される新執行部での政策決定会合だ。国会で約束したことを守らせる! おかしなことをしたらタダでは置かない。外国のように革命を起こす必要はないが、相応の制裁のやり方はある。  約束は守らせるものだ。
1973年、香川県生まれ。救国シンクタンク理事長兼所長。中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。在学中から’15年まで、国士舘大学日本政教研究所非常勤職員を務める。現在は、「倉山塾」塾長、ネット放送局「チャンネルくらら」などを主宰。著書に『13歳からの「くにまもり」』など多数。ベストセラー「嘘だらけシリーズ」の最新作『嘘だらけの日本古代史』(扶桑社新書)が発売中

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