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「半額シール貼ってよ」スーパーの“迷惑なオバさん客”、バイトが失望した先輩スタッフの対応

カゴを押し付けてきたオバさん客

「でも、素直に聞き入れてくれる人ばかりではありません。半額の時間がくると『それ、貼って』と、自分の買い物カゴに入れた商品を差し出してきて、当たり前のように言ってくる人も結構いました」  ある日、いつものようにシールを貼っていた今田さん。「シール貼って」と言いながらカゴを押し付けてきたオバさん客がいたため、何となくカゴを押し戻しながらやんわり断った。すると、「はぁ? いつもは貼ってくれるのに!」と言い、舌打ちされてしまう。 「そしてそのまま、近くにいた別のスタッフに襲いかかる勢いで文句を言いに行ったのです。それは、僕に割引シールの貼り方やルールを教えてくれた先輩スタッフでした。僕は、先輩スタッフがしっかりと咎めてくれることを期待していました」

「1人何個まで」を何度も買いに来るお客も

スーパーマーケット けれど、しばらくオバさん客に絡まれていた先輩スタッフは、今田さんが持っていた半額シールの機械をスッと手に取ると、「今回だけですよ~」と言ったのだ。そして、そのオバさん客を見送ると不機嫌そうに今田さんを見たという。 「『臨機応変に対応しろ』と怒られました。『あのオバさん、ギャーギャー騒ぐから鬱陶しいんだよ。それぐらい、空気で察しろ』とも言われ、理不尽に感じました」  さらに、多くのスタッフが先輩と同じような対応をしていることにも気づいてしまう。おとなしそうな客には注意するのに、面倒臭そうな客の要望は受け入れる…ますますやるせない気持ちになっていった。 「ほかにも、バレていないと思っているのか、1人何個までと決まっている商品を何度も買いに来るお客さんも多かったです。でも、同じように、面倒臭そうなお客さんには注意をしないんです」
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正社員になることは諦めて今は…
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フリーライター。ライフ系や節約、歴史や日本文化を中心に、取材や経営者向けの記事も執筆。おいしいものや楽しいこと、旅行が大好き! 金融会社での勤務経験や接客改善業務での経験を活かした記事も得意

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