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バイト先での動画が大炎上した22歳「僕の人生は終了した」300万円の賠償金、実家にまで誹謗中傷…炎上は本当に正義か――2023年上期トップ10

【専門家に聞く】誰が正義の刃を振るっているのか

[炎上させすぎ(偽)正義]社会の闇

写真はイメージです

神崎さんの発言からもわかるが、炎上に参加する人は必ずしも嫌がらせや悪意の下に行っているのではない。多くは自らの“正義感”に基づいて他者を叩いている。経済学者の山口真一氏はこう語る。 「私の統計調査では、炎上に参加した人々の60〜70%が『許せなかったから』『失望したから』という理由で攻撃したと回答。いわば、各々の“正義感”に基づいて攻撃しているわけです。ただし、ここで言う正義とは社会的正義ではなく、あくまでも“その人の中の正義”。 各々の価値観によって『正しい/間違っている』と決めつけて非難しているだけとも言える。これでは『ムカつくから』とリンチしているのとなんら変わりません」

“正義が暴走する状況”が日本各地で頻発

今の時代、多くの人が漠然とした不安を抱えている。そうした状況で「悪者」を見つけ、行き場のない鬱憤や不満を、“正義”の名の下に自分より下に扱える相手、批判してもいいだろうと決めつけた人々に対してネット上で吐き出す……。 こうした“正義が暴走する状況”が今の日本で頻発しているのだ。 [炎上させすぎ(偽)正義]社会の闇
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炎上案件を広く世に拡散させるプロ
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