福岡のテレビ局で朝の情報番組のMCを務める女性アナウンサーが、「愛するサウナを広めたい！」という思いから、自ら企画・出演・編集・取材交渉までこなす「サウナYouTuber」として発信を続けている。 YouTubeのチャンネル名は「サウナノアナ」。素をさらけ出した動画の数々が「女子アナなのにそこまでやるか」とサウナ界隈で話題になっている。 　 「サウナを知ったことで私の人生が変わった。サウナ前の人生は思い出せない！（笑）」と言うほど、サウナの魅力にはまった女子アナが目指すものとは？ 福岡のテレビ局「テレビ西日本」の浜﨑日香里アナウンサー（28歳）は、2年ほど前に初めてサウナを体験したという。 ――サウナにハマったキッカケを教えてください。 浜﨑：仕事やプライベートがうまくいかなくて、落ち込んだ時期があったんです。友人に相談したら、「サウナに入ると、メンタルが安定するから行ってみるといいんじゃない？」と返ってきたんです。 それまでの私は気分転換できる趣味があまりなくて、友人がせっかくすすめてくれたのだからと軽い気持ちでサウナに行ったんです。友人から教えてもらったサウナの入り方（サウナ→水風呂→外気浴を繰り返す）を言われるがままに試してみました。 ――初めてサウナに入ってみて、どうでしたか？ 浜﨑：私がラッキーだったのは、初体験で“ととのう”感覚が得られたことです。これまで味わったことがない感覚で、それまでの悩みやモヤモヤもふっと軽くなって、「これだ！」とサウナに恋をした瞬間でした。今は週に4回程度は通っていますが、行けるなら毎日でも行きたいですね（笑）。 サウナ愛が高じて、自らサウナ番組の企画書を書いた浜﨑アナ。「ウチの局で番組の企画書を書いたアナウンサーは初めてだ」と局内でも話題となり、2022年2月に「サウナmap」という特番が誕生。その後、「サウナノアナ」と番組名が変更となった特番も放送された。 テレビ番組「サウナノアナ」から派生する形で生まれたのがYouTubeチャンネル「サウナノアナ」。2022年11月から隔週水曜日に配信している。 ――YouTuberは自ら志願したんですか？ 浜﨑：2022年10月、「サウナノアナ」のプロデューサーに「番組のことで話がある」と会議室に呼ばれたんです。「何かあったのかな……？」と少し不安を覚えながら会議室で1人待っていたんです。 しばらくすると、プロデューサーがカメラを回して入ってきたんです。「番組の撮影かな？」と思いつつ2人のやり取りが続き、良きタイミングでプロデューサーから出た一言が「浜﨑さん、YouTuberデビューします」でした。 この時のやり取りがサウナノアナの動画にありますが、YouTuberになるなんて全く想像もしていませんでした。でも、サウナをもっと多くの人に知ってもらうためなら“何でもやる”と決めていたのでYouTuberデビューに向けて動き始めました。 ――YouTuberを始めて苦労した点はありますか？ 浜﨑：編集作業です。プロデューサーからは「YouTuberだから、企画も出演交渉も撮影も編集もやってもらいます」と言われました。アナウンサーは台本や原稿に沿って喋ったり伝えたりする仕事が主で、編集の経験はありませんでした。 初回の撮影日や配信日程もすでに決まっていて、配信までは2週間あるかないか。取材交渉や撮影はなんとかなるかもしれないけど、編集だけはすぐにでも学ばないと間に合わなかったので、同じ情報番組で仕事をしている後輩のディレクターに頼んで編集作業を必死に学びました。