更新日:2023年09月29日 20:20
恋愛・結婚

東京には“地獄”が待っていた。留学費用300万円を「ママ活」で稼ごうとした20歳青年の嘆き

 若い女性が年上の男性とデートしてお小遣いをいただくという行為がパパ活だが、その男性版として若い男性が年上の女性とデートしてお小遣いをいただくという「ママ活」も存在する。しかし、甘い夢を見る男性を狙った詐欺も、近頃増えているという。
ママ活

※画像はイメージです(以下同じ)

 マッチングアプリや出会い系サイトを20年以上ウォッチし、著書に『美男子のお値段』などがあるライターの内藤みか@micanaitoh)が実態をリポートする。

もうママ活するしかない

 静岡在住の料理専門学生・ケイタ(仮名・20歳)は、本場のイタリアンを学ぶために留学したいと真剣に考えていた。しかし1年留学するとなると、安く見積もっても300万円はかかってしまう。  そんな大金は必死にバイトしてもそう簡単に貯まるものではない。お金が理由で夢を叶えることができないのはつらすぎる。なんとかして稼ぐことができないかと考えていたときに、ママ活というものがあることを知った。 「同じ学校の可愛い女の子で、パパ活をしている子がいるんです。ブランドの服やバッグで身を固めていて、女ばかりいいなと羨ましく思っていました。なので、ママ活もあると知った時、留学するためにはこれしかない、とピンときたんです」

プロフィールで夢をアピール

 ケイタは勇んで年上女性が大勢いると言われている出会い系アプリに登録し、サンタさんにプレゼントをお願いするがごとく、思いの丈を熱く綴った。 「静岡で料理を学んでいるケイタです! いつか自分のレストランをオープンさせたいという夢があります! 僕の夢を応援してください! おいしいお店にもたくさん連れて行ってください! あと、留学もしたいので、その費用も支援お願いします!」  しかしアプリに登録している女性たちの居住地は大都市に集中していて、静岡在住の女性は見当たらなかった。起業したり専門職などでバリバリ働いているお金がありそうな女性は、地方にはあまり多くはいないのかもしれなかった。  そのためプロフィールに新たに「交通費をくれればどこにでも行きます!」と書き込み、遠方の女性からの誘いも待つことにした。ルックスにそれほど自信はなく、モテたこともなかったが、一所懸命なところを気に入ってくれる女性がきっといるはずだと信じるしかなかった。
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「東京でデートしてもらえませんか?」
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作家・脚本家・イケメン評論家。ケータイ小説を経て電子書籍やSNSなどに詳しい。マッチングアプリや出会い系サイトを20年以上ウォッチしている。著書に『美男子のお値段』(角川学芸出版)『男おいらん』(白泉社)など多数。X(旧Twitter): @micanaitoh

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