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高級腕時計「直近1年間で値上がりした」モデル3選。アゲアゲ相場に異変アリ

直近1年で値上がりしたブランドその1「オメガ」

オメガ全体の傾向

 この1年で値上がりしたブランドとして、最も分かりやすいのがオメガであります。オメガは、中古腕時計の人気度からすると「ロレックスの次」といった感覚があるのですが、元の価格がロレックスよりも安価なため、これまでの中古相場は10万円台、20万円台といったモデルが目立っていました。  また、スピードマスター3570.50(通称ムーンウォッチ)は、時計初心者からも上級者からも愛されるという大人気モデルでありますが、供給量が多いため、2016年頃までは「リーマンショックやアベノミクスなどがない限り、中古相場は動かない」といったイメージがあったのです。  しかし今、そんなオメガの中古相場は大きく変化。  例えば、先程のムーンウォッチは、2016年4月の中古最安値が約22万円だったのですが、現在では50万円に迫る勢いとなっています。また、今年1月時点では約45万円が最安値だったため、今年だけでも40万円台中盤⇒後半という変化を遂げたほど。かなり勢いがある状態が見られます。  また、その他モデルでも2021年⇒2023年で、倍近く高くなったという事例があったりするなど、オメガの上昇事例が目立っているといえます。 ⇒オメガ中古相場全体の前年比は+103,977(126.86%)

直近1年で値上がりしたブランドその2「ブライトリング」

 オメガの次に紹介したいのがブライトリングであるのですが、つい2年ぐらい前まで、ブライトリングの中古相場は「ほぼ動かない」という感覚がありました。ブライトリングは、ブランド自体は有名でも、モデル自体の知名度がオメガ等と比べると弱かったり、型番数が多かったりするなど、これまでは上昇するにはハードルが高いといえる側面があったといえます。特に、オメガのように「型番が有名」というモノがなかったのが最も残念だったといえるでしょう。  そんなブライトリングでしたが、2022年からは目立って値上がりするようになり、今では上昇しているモデルを探すのが難しくない状態に変化。まだ、そこまで値動きしていないモデルがあるものの、上昇しているモデルが多く、全体の平均値は1年前と比較して10万円近い値上がりとなっているのです。  値動きするモデルが出てくると、そういったモデルを中心に「キャラクター像」が鮮明になるため、時計ファンに認知される型番が出てくるのではないかと思います。  目立って上昇したモデルの事例としては、ナビタイマーのD23322が、2018年4月水準の1.7倍という状態となっています。 ⇒ブライトリング中古相場全体の前年比は+92,718(121.87%)

ブライトリング全体の傾向

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パネライは久々の上昇
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1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう


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