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風俗、競馬、パチンコ屑のおっさんと詐欺師に聞いた「2023年流行語大賞」

競馬場で飲んだくれているおっさんに聞いた2023年の流行語

pato さて、この「おっさんは二度死ぬ」連載では、毎年、流行語大賞のノミネート語に合わせて、そういう一般的な語句ではなく、おっさんの世界ではどんな言葉が流行っていたのか調査をしている。今年もしっかりとやっていきたい。  先日行われた天皇賞・秋(GI)、天皇皇后両陛下が訪れ11年ぶりの天覧競馬となったレースが行われる東京競馬場で酔っぱらって訳の分からないことになっているおっさんを対象に調査を行った。暑くもなく、寒くもない気分の良い気候に気を良くし、かなり酔っぱらっているおっさんが多かった。 結果を以下に示す。 1. イクイノックス 2. リバティアイランド 3. 福永祐一 4. 天覧競馬 5. 松屋の券売機で定食を選んでご飯の量を選んで、サイドメニューまで選んでやっと支払うところまでいったのにそこで電子マネーしか使えない券売機だと気づく現象。現金しかないのに。  昨年に引き続き、イクイノックスが1位となった。思えばイクイノックスは昨年の同調査を行った天皇賞の日から無傷のGI五連勝だ。また、2位には三冠牝馬となったリバティアイランドがランクイン。特にオークスで見せたパフォーマンスが印象的との声が多かった。この2頭は11月26日に行われるジャパンカップにおいて激突する予定なので是非とも注目して欲しい。  また3位には天福永祐一がランクイン。福永祐一騎手が騎手を引退して調教師となったことからもう「福永金返せ」と言えなくなった寂しさから票を投じる人が数名いた。僕もその一人である。4位には天覧競馬がランクイン。なぜか知らないけど競馬場のおっさんどもは天覧競馬となると異様にテンションが上がる傾向がある。エイシンフラッシュが勝った11年前の天覧競馬もそうだった。5位は毎年恒例の、趣旨を全く理解していないおっさんの票である。もはや競馬は関係ないし、単語ではなく文章じゃねえか。たしかにそういうときあるけど。

パチンコ屋で開店待ちの列に並んでいるおっさんに聞いた、2023年の流行語

1. スマスロ 2. 北斗の拳 3. L魔法少女まどか☆マギカ前後編フォルテ 4. 四択ベルを正解したのに使い魔を回避できないことがある、というかそのパターンのほうが多いところがクソ 5. いまどき5戦突破型とかなに考えているんだ。でもまあEVAのスマスロよりはまし。  最初に宣言しておくと、今回の調査は調査した日が悪かった。それでも結果を解説していこう。  1位の「スマスロ」は順当である。この1年間、スマスロの新機種が数多く発表され、往年の名機などもスマスロのシステムを利用して再現される傾向があった。それによって初代のまま復活し、好評を得た「北斗の拳」が2位にランクインした。この機種によって客足が持ち直し、救われたホールは多い。今も現役でバリバリに稼働している。  ここまでは順当だが、3位以降がまずかった。この調査を行ったのは中規模なスロット専門店の行列だ。この日は、スマスロのまどマギが導入されて数日経った日に行ってしまったのだ。普通、導入から数日は客付きが良いものだが、この時点で既に客は飛んでいた。  北斗の拳と同じく初代が大好評だった「まどか☆マギカ」がスマスロとなって登場したが、多くの人が心躍らせた期待とは裏腹に、導入直後から酷評が相次ぎ、カス台という評価に落ち着いてしまった。そんななかでアンケートを行ったので、まどマギに対する苦言ばかりがランクインしてしまった。  4位についてはすごき気持ちは分かるけど、単語でなくて文章だし、5位にいたってはブチギレている人が多数いた。まどマギの悪口を言うついでにEVAの悪口まで言う人がいた。アンケートの趣旨を理解していないにも程がある。
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ワンクリック詐欺サイトの電話番のおっさんに聞いた、2023年の流行語大賞
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テキストサイト管理人。初代管理サイト「Numeri」で発表した悪質業者や援助交際女子高生と対峙する「対決シリーズ」が話題となり、以降さまざまな媒体に寄稿。発表する記事のほとんどで伝説的バズを生み出す。本連載と同名の処女作「おっさんは二度死ぬ」(扶桑社刊)が発売中。3月28日に、自身の文章術を綴った「文章で伝えるときにいちばん大切なものは、感情である 読みたくなる文章の書き方29の掟(アスコム)」が発売。twitter(@pato_numeri

pato「おっさんは二度死ぬ」

“全てのおっさんは、いつか二度死ぬ。それは避けようのないことだ"――


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