更新日:2023年12月01日 12:04
スポーツ

世界的にも“異常”なワールドカップアジア予選。大スポンサー「中国と中東」の政治力による影響か

ワールドカップ出場国が48カ国に。すでに弊害が

 32カ国から16カ国増えた、48カ国が本大会への出場権を得られることになり、FIFAは次大会で放映権料や広告収入での増収を見込んでいる。大会全体でこれまでより16試合増えることになるが、1チームの最大試合数はこれまでと変わらず7試合で、出場選手の負担にならないと主張している。  FIFAはまだ選手の負担を考慮しているが、その選手らが所属するリーグやクラブなどの主催者も同様に増収のために試合数を増やそうと考える傾向がある。そのためスケジュールは過密となり、負担のかかった選手らはあえなく故障するという事態が多発。移動による負担もある現在の日本代表の面々がまさにその状況に陥っており、シリア戦後に離脱した鎌田大地を含めると9人の選手が悲鳴を上げていることになる。  実際に選手からも2次予選のあり方に対して疑問符の声が上がっており、AFCは予選方式について見直しを検討すべきである。

AFC加盟国のFIFAランキングは?

 AFCの加盟国は現在47カ国となっている。しかし、その中で北マリアナ諸島はFIFAに加盟していないため、ワールドカップ予選は46カ国で出場権を争っている。2026年大会の予選に参加している国とそれぞれのFIFAランキングは以下のとおりとなっている。 1.日本:20位(18位) 2.イラン:22位(21位) 3.オーストラリア:27位(27位) 4.韓国:28位(24位) 5サウジアラビア:54位(57位) 6.カタール:59位(61位) 7.イラク:70位(68位) 8.アラブ首長国連邦:72位(69位) 9.オマーン:73位(72位) 10.ウズベキスタン:74位(73位) 11.中国:80位(79位) 12.ヨルダン:82位(82位) 13.バーレーン:86位(83位) 14.シリア:94位(92位) 15.ベトナム:95位(94位) 16.パレスチナ:96位(96位) 17.キルギス:97位(97位) 18.インド:99位(102位) 19.レバノン:100位(104位) 20.タジキスタン:110位(109位) 21.タイ:113位(112位) 22.北朝鮮:115位(115位) 23.フィリピン:135位(138位) 24.マレーシア:136位(137位) 25.クウェート:137位(136位) 26.トルクメニスタン:138位(141位) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 27.香港:149位(150位) 28.インドネシア:150位(145位) 29.台湾:153位(152位) 30.モルディブ●:155位(161位) 31.イエメン:156位(156位) 32.アフガニスタン:157位(154位) 33.シンガポール:158位(155位) 34.ミャンマー:160位(158位) 35.ネパール:175位(173位) 36.カンボジア●:176位(178位) 37.マカオ●:182位(187位) 38.モンゴル●:183位(190位) 39.ブータン●:185位(182位) 40.ラオス●:187位(188位) 41.バングラデシュ:189位(183位) 42.ブルネイ●:190位(191位) 43.東ティモール●:192位(197位) 44.パキスタン:201位(193位) 45.グアム●:203位(203位) 46.スリランカ●:204位(202位) ※順位は予選の組み分け決定直前の2023年7月20日付けのランキングで、( )内は10月26日付けのFIFAランキング。●は1次予選敗退
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ワールドカップ予選、試合数が多すぎる問題
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スポーツライター。日本最大級だったサッカーの有料メディアを有するIT企業で、コンテンツ制作を行いスポーツ業界と関わり始める。そのなかで有名海外クラブとのビジネス立ち上げなどに関わる。その後サッカー専門誌「ストライカーDX」編集部を経て、独立。現在はサッカーを中心にスポーツコンテンツ制作に携わる
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