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GACKT「ホンネだけだと国は崩壊するんじゃないか」政治の世界に感じた“茶番劇”

愛之助に顔を舐められる場面を提案

翔んで埼玉

(C) 2023 映画「翔んで埼玉」製作委員会

――口元のたこ焼きソースを、愛之助さんが舐めとるシーンが衝撃でした。あのときの心境を教えてください。 GACKT:この映画ってBLが主体になってるんです。漫画家の魔夜峰央先生の作品が基ですからね。でも実際に演技をしている主体は(二階堂)ふみちゃんだったり、杏ちゃんだったりと、女性なんです。だからBLにならない可能性のほうが高い。 ――言われてみるとそうですね。 GACKT:唯一、ボクの絡む男性が愛(愛之助)さんだった。撮影の前に愛さんにそれを説明して「ここは唯一BLが実現できるシーンなので、それが垣間見える感じでやりませんか」と。監督も任せますと言ってくれたので、最初は単純にたこ焼きを食べさせる感じだったんですけど、それだとただの洗脳に見える。若干でもBL感が出せる不思議な絵になるようにと顔にたこ焼きソースをつけて、それを愛さんが舐めるという感じになったんです。 ――ご自身の発信だったんですね。 GACKT:「こういう感じでやりましょう」となって。愛さんが「舐めていいんですか?」と言うので、ボクが「どうぞ、どうぞ。ご自由にお舐めください」、愛さんが「では失礼します」と。そんなことをリハーサルも含め、ふたりで真面目にやっていました。

乳首ドリルシーンに「できないはない」

翔んで埼玉

(C) 2023 映画「翔んで埼玉」製作委員会

――あの、乳首ドリル(吉本新喜劇のギャグ)のシーンも、個人的には新喜劇も大好きなので、すごく楽しませてもらったのですが、「これはさすがにNG」とはならなかったのでしょうか。 GACKT:基本的にそういうことはないですね。ただ関西だと乳首ドリルをやって普通に関西弁で突っ込むじゃないですか。でも麻実麗は関西弁では突っ込まない。だから、「それって、新喜劇のギャグだってわかるんですかね」「関西弁じゃなくていいんですよね?」「観てる人はわかりますよね?」とか、そういう確認作業はありました。でも監督がそれでいいといえば、もうOKですから。ボクとしては、そのシーンで監督が望むこと、やってほしいことを、「それはできない」ということはないです。 ――関西ネタとして、面白いなと思ったものを教えてください。 GACKT:関西ネタというか、加藤諒くんが、白い粉に毒されて身体を張った新喜劇のギャグをやるんです。それを、本番が始まるまでの間、横でひとりで黙々と練習しているのを見たときに、「何やってるんだろう」と思いました。けど、とにかく一生懸命やってましたからね。役者魂を見ました。
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ここ数年の年イチ、ラーメンはつけ麺
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ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画周辺のインタビュー取材を軸に、テレビドラマや芝居など、エンタメ系の記事を雑誌やWEBに執筆している。親類縁者で唯一の映画好きとして育った突然変異。X(旧Twitter):@mochi_fumi

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