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「やっぱり無理です」入社初日に退職届を出した“期待の新人”。上司も納得してしまった退職理由

「空前のペットブーム」と言われて久しいですが、ペット産業も年々売上が伸びています。今回は、ペットショップに就職が内定した期待の新人が、なんと入社初日に辞めてしまったエピソードを紹介します。
悩む女性社員

画像はイメージです(以下同)

 関東を中心にペットショップを展開する会社の営業部長を務める中村さん(仮名・42歳)。犬猫はもちろん、少しマニアックなペットも販売している人気のショップです。

動物好きな、期待の新人

 中村部長が担当した採用試験の面接で、とても印象に残った高橋未唯さん(仮名・23歳)という学生がいました。彼女は、大学で畜産関係の学部に通う、動物のエキスパートです。 「高橋さんからは、熱意が伝わってきました。私も面接官を長年務めていますが、彼女ほど積極的に質問する学生を初めて見ました。たいていは、給与のことや福利厚生のことがほとんどなのですが、動物ファーストな質問が目立ちました」(中村さん、以下同)  上層部の高橋さんに対する評価はとても高く、面接をトップでクリアし、内定通知が送付されました。   

入社前からショップを熱心に視察

 ある時、中村部長は用事で訪れた都内の店舗で、高橋さんを目撃します。 「店長との打ち合わせが終わってから売り場へ出ると、高橋さんはまだ動物たちを興味深く観察していました。動物が本当に好きなんでしょうね。少し迷いましたが、久しぶりの再会だったので声を掛けました。高橋さんは一瞬不思議そうに私の顔を見ていましたが、すぐに面接官だったことに気づいたらしく、笑顔であいさつしてくれました」  実は、この再会した店舗が高橋さんの配属予定先でした。当然そのことはまだ開示されていませんでしたが。 「高橋さんは店内を注視しながら、入社後のイメージトレーニングをしていたそうです。ノートとペンを持ちながら、いろいろ観察しているようでした。はたから見ていると、明らかに一般客とは雰囲気が違ったので、一応店長に高橋さんの素性は伝えておきました」
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初日に退職届を出した理由
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愛犬ベルクちゃんと暮らすアラサー派遣社員兼業ライターです。趣味は絵を描くことと、愛犬と行く温泉旅行。将来の夢はペットホテル経営
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