「大谷は4年目で日本一に貢献」“5年目”の佐々木朗希に課せられるノルマ
「令和の怪物」の動向に注目が集まっている。ついに「12球団で唯一の契約未更改」という状況になってしまったロッテに所属する佐々木朗希だが、『週刊文春』の報道によると、日本プロ野球選手会からの脱退していたことも判明。果たして2024年の佐々木はどこに向かうのか。本記事では、彼のこれまでのキャリアを振り返りつつ、今後の課題について考えてみたい。
大船渡高校時代から投手としてのポテンシャルは段違いであった。高校時代は2年生で157km/hを記録し、3年生の夏には160km/hに到達。甲子園出場こそ果たせなかったが、実力そのものは間違いなく世代No.1という呼び声高く、予選の段階でその名を知られる存在になっていた。
しかし、佐々木は岩手県大会の決勝では投げないまま、大船渡は花巻東に敗れ、甲子園出場とはならなかった。佐々木が躍動する姿を甲子園という大舞台で見たい野球ファンも多かったはずだ。
大船渡の国保陽平監督は、「投げられる状態ではあったかもしれないが、私が判断した。(理由は)故障を防ぐためです」とコメント。4回戦の盛岡四戦で延長12回を194球、続く準決勝でも129球を記録と、中2日で323球を投げていたため、疲労によるコンディションに不安があったことが予測される。
この佐々木に関する起用法は、以降の高校野球に多大な影響を与えた。球数制限が設けられたため、複数人の投手を運用する必要に迫られたのだ。そして例え大事な試合であっても、あくまで選手の将来を優先することは珍しくなくなった。
2019年のドラフト会議で4球団競合の末、千葉ロッテマリーンズに入団。プロ入り後の大きな出会いはやはり吉井理人氏といってもいいだろう。
吉井氏は現役時代にセ・パ両リーグからメジャーリーグまで経験。筑波大学院人間総合科学研究科博士前期課程体育学専攻野球コーチング論研究室の学生として、野球コーチングを学ぶなど、自身の知見をアップデートし続ける人物。指導者としての実績も数多い。球界を代表する投手をマネジメントをし、2023年WBCでは参謀役として世界一の投手陣をまとめ上げた。
吉井氏は佐々木に対し、「自分を客観視する能力が高い」とコメント。実際に指導した大谷翔平やダルビッシュ有にも共通しているとのことだ。
高3で160キロの球を投げていた
大谷やダルビッシュに共通する能力が
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野球評論家・著作家。これまでに 『巨人軍解体新書』(光文社新書)・『アンチデータベースボール』(カンゼン)・『戦略で読む高校野球』(集英社新書)などを出版。「ゴジキの巨人軍解体新書」や「データで読む高校野球 2022」、「ゴジキの新・野球論」を過去に連載。週刊プレイボーイやスポーツ報知、女性セブンなどメディアの取材も多数。Yahoo!ニュース公式コメンテーターにも選出。日刊SPA!にて寄稿に携わる。Twitter:@godziki_55
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