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マリン初勝利を挙げた佐々木朗希が胸に秘める「今ある毎日の大切さと、周囲への感謝」

プロ3年目で、念願のマリン初勝利

4月3日、本拠地のZOZOマリンスタジアムで初勝利を挙げ、ヒーローインタビューに答える佐々木朗希投手

4月3日、本拠地のZOZOマリンスタジアムで初勝利を挙げ、ヒーローインタビューに答える佐々木朗希投手

 初めてのお立ち台で嬉しそうな表情を見せた。プロ3年目を迎えた佐々木朗希投手が4月3日のライオンズ戦に先発登板。8回を投げて1失点。13奪三振を奪う好投で本拠地ZOZOマリンスタジアムにて初めて白星を挙げた。  昨年2年目の3勝はすべてのビジター(甲子園、楽天生命パーク、京セラドーム大阪)。本拠地で先発すること9度。好投すれど、白星に恵まれなかった。さらなる進化を遂げた2022年の本拠地初登板。MAX163km、平均159.5km。異次元のストレートで山賊打線の異名を持つライオンズの打者を圧倒した。ようやくマリンでの勝ち星に恵まれ、万雷の拍手に迎えられ、本拠地ファンの前でヒーローインタビューを受けた。 「念願のマリン初勝利を挙げることができて良かったです」  試合後、”令和の怪物”はいつもの普通の青年の顔に戻っていた。初のヒーローインタビューについて「100点です」と笑いながら振り返った。

震災の体験で強まった、支えてくれる周囲への感謝の気持ち

 東日本大震災から11年が経ち迎えたシーズン。今年も3月11日の練習後にメディア対応を行った。プロ入りして毎年行っていることだ。 「こうして今日、ボクが話すことで思い出してもらったり、思ってもらったりすることに意味があると思う。11年経ちましたけど、なかなかその時の辛さ、悲しみというのは消えないとは思います。その中で今、野球にこうして打ち込めているのはたくさんの方々の支えがあってと思うので、支えてもらった方たちには感謝しかないです」とカメラの前で佐々木朗希は言った。  球団を通じてコメントを発表する形も考えられた中で、あえてメディアの前に現れて自分の言葉で3月11日という日をしっかりと言葉を選びながら振り返り、メッセージを送った。  震災当時、小学3年生だった佐々木朗希は住んでいた岩手・陸前高田市で被災した。地震直後に小学校から高台へ避難。自宅は大津波で全壊。父の功太さんと同居していた祖父母を亡くし、その後は大船渡市に移り、仮設住宅で過ごした。 「(震災を)知らない子供たちとかも増えてきていると思いますけど、今ある当たり前のことだったり、身近にいる大切な人たちのことを、今よりも当たり前だと思わずに向き合ってもらえたらなと思います」  佐々木朗希は大切な家族や日常が一瞬で消えてしまうことを経験した。だからこそ今ある毎日を大切にし、家族や支えてくれる周囲への感謝の気持ちを決して忘れない。
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津波で消えていった新品のグラブ
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千葉魂vol.8 マリーンズ挑戦の日々2021

優勝を目指し、決して諦めない選手たちの素顔

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