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岡崎紗絵、女優業を始めたころは「台本を見るのすら嫌になった」

幼馴染がいない転校生だからこそ身についたコミュ力

――これまで岡崎さんが演じてきた人物にはいなかったタイプ?
『アイのない恋人たち』(ABCテレビ・テレビ朝日系)

毎週日曜22時より放送中の『アイのない恋人たち』(ABCテレビ・テレビ朝日系)。岡崎にとってゴールデンプライム帯で初のヒロイン役となるブックカフェを営む今村絵里加

初めてのタイプです。一見静かでなんでも受け入れそうだけど、決して大人しい性格という訳ではないから、難しくて。現場の空気を見ながら、監督からも「もう少しはっきり主張してもいいんじゃない?」などのアドバイスをいただいて微調整しています。 ――岡崎さん自身は、やはり仕事の現場でコミュニケーションを学んだのでしょうか? 学生時代に転校する機会があって、それが一番大きかったと思います。すでにできているグループに入っていくって、多感な時期に結構大変な苦労で。自分から話しかけないと関係性が進まないぞ!という経験が、今に生きてるのかもしれない……。「私はこう思ってるよ」って伝えたり、相手を知ることだったり、私のことを知ってもらうことも大事で、コミュ力が自然と身についた気がします。あの時、友達との涙の別れがあったおかげでコミュ力が上がって、それが今でも自分の助けになっています。 ――なるほど。そういう切なさを含め転校生って、ちょっと憧れる存在です。 珍しいですからね(笑)。でも、せっかく仲良くなった友達と離れないといけないし、悲しい思いもしました。幼馴染がいないから、このドラマの真和たちみたいな関係は、ちょっと変な感覚なんです。大人になるまでずっと知ってて、ずっと仲が良いってすごいな〜って思うし、新鮮です。 

一番目指している人間像は“自然体な人”

岡崎紗絵――33歳でブックカフェを自分で経営しているという、絵里加の仕事に対する姿勢はどう思いますか? 脱サラして、ローンも抱えて……だいぶ頑張ってますよね。家族ともうまくいってなくて、友達も恋人もおらず、そんな彼女は「自分の居場所を作りたい」と頑張る気持ちを仕事に対して全振りしている。仕事がすべてという強い女性だなと尊敬する気持ちもあります。ただ、コミュニケーションに関してはもう少し柔らかくいえばいいのに、全否定しちゃうからうまくいかないんじゃないかなぁ?と思う部分はありますね。 ――30代を目前にして、なにかキャリアや夢について考えることはありますか? 自分ももうすぐ30代になるのかぁって、まだ全然実感がないです。でも、30歳って新しいフェーズというか、二十歳を迎えた時のような節目になる年齢かなと思います。もうちょっと、内面もしっかりした女性になりたいです(笑)。 夢というか、私が一番目指している人間像というのは“自然体な人”です。どんな時でも自然体であることが大切だと思っていて。だから、演じるキャラクターに対しても思いを巡らせて、自然体でいられる力をもっと高めていきたいなと日々、思っています。
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「台本を見るのすら嫌になったことを、すごく覚えています」
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