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高田純次(77)が語る、妻との関係「夜8時前には帰らないようにしている」意外なワケ

77歳だけど気持ちは小学生だから

――そう思えるだけ奥様に感謝してるってことですね。ウソではないと信じたいです。 高田:まあ、長く生きてきたからね。昔はウソひとつつかなったのに、今じゃウソばっかりかもしれないなあ。この仕事だからこそなんだろうけど、今でも変わった世界に足を突っ込んだって思っているよ。笑うツボは人によって違うし、何が身についたか具体的にわからない職業だし。他に楽しい仕事がないから続けているけど、俺が今30代か40代だったら楽しいだろうね。心身ともに元気だろうし、楽しみもたくさんあるから。 俺が刀を持っていた時代や、戦争に出兵した時代は……。 ――高田さんは刀を所持していませんし、戦争も経験していません(笑)。 高田:ああ、そうか。脳みそのネジが緩んできちゃっているのかな。それとも、77歳だけど気持ちは小学生だから、突飛な言葉が出ちゃうのかな。徳川家康は当時の寿命以上に長生きしたし(享年75)、うちの親父より俺は長生きしているからねえ。 ――長く生きてよかったと思えることは。 高田:特にないね。体が使えるうちは、気遣ってほしくもない。気遣われないほうが楽なんだよ。撮影で「ここに階段が5段あります」とか説明されると、ありがたいけど「150段ぐらい余裕だ」と思っちゃうし。俺の考えが全員当てはまるとは限らないけど、何歳になっても「あのときこうすればよかった」って、後悔しながら生きていくんだろうね。元気な高齢者が増えたけど。

高田純次がこの世から消えても困らないよね

――確かに後悔することは増えたような気がします。 高田:だよね。ところでさっきの芸能関係の話に戻るけど、高田純次がこの世から消えても困らないよね。あなたもそうでしょう? ――それは……。 高田:何で突っ込んでくれないの!「プンプン」って怒っちゃうよ! ――怒り方がかわいらしいです(笑)。改めてご著書についてもお伺いしたいです。「10冊買って、その本を10人に配り、もらった本人も10冊買って――そうすれば、君もきっと高田純次に」というのは、何かの呪文のようでした。それで高田さんのような適当感が身につくと。 高田:呪文だと思わせる時点で正解だね。本屋さんで表紙の上に手を置いてくれるだけでもいい。全部読んで書棚に戻すのはダメなんだけど、うちらみたいな職業はアクションしていかないと。あまり変なものを出しても仕方ないけど。 ――高田さんならトライしそうで怖いです……。今後、ご著書の出版予定は。 高田:今回は去年の話だから、来年の話を予想して書くっていうのはどうだろう? 当てずっぽうだから、ほぼ当たらないと思うけどね。  何度も笑いを誘われたインタビュー。高田さんは、最高の適当人間でした!

『最後の適当日記(仮)』(ダイヤモンド社)

<取材・文/内埜さくら 撮影/星 亘>
うちの・さくら。フリーインタビュアー、ライター。2004年からフリーライターとして活動開始。これまでのインタビュー人数は3800人以上(対象年齢は12歳から80歳)。俳優、ミュージシャン、芸人など第一線で活躍する著名人やビジネス、医療、経済や一般人まで幅広く取材・執筆。趣味はドラマと映画鑑賞、読書
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