26歳女性が“個人撮影モノ”に出演した悲しい背景「結婚1ヶ月で旦那が薬物所持で逮捕されて…」
一般に結婚は「幸せの絶頂」などといわれる。愛した人と結ばれた瞬間は、なるほど絶頂と呼ぶにふさわしい高揚に違いない。頂点の行く末は下落と決まっている。夢に見たキラキラの生活とまではいかなくとも、日常生活もそれなりに楽しく、不満も少ない――せめて「絶頂」からの落下は緩やかにと人は願うはずだ。
だが世の中には、見事な急降下を描く結婚生活も存在する。埼玉県在住の美術教師・鹿賀とも子さん(仮名・26歳)は「旦那やその家族にはいい感情しか持っていないんですが」と首を傾げながら、唯一困っているという“お金の問題”を話し始めた。
「結婚して1ヶ月もしないある早朝、家宅捜索に入られました。理由は旦那の薬物所持・使用です。テレビではよく見るガサ入れを、私はなすすべなく見ているしかありませんでした」
鹿賀氏の夫は逮捕、起訴され、刑務所へ収監されることになった。夫は美術用品を扱うメーカーの従業員で、若い頃に何度か警察の世話になっていることは認識していたが、薬物使用については寝耳に水だったという。だが突然の夫の収監以上に鹿賀さんを苦しめたのは、もっと現実的な話だ。
「旦那は働いていましたが、住民税を滞納しており、消費者金融からも借金をしていました。旦那がいなくなったあと、私は独りでこれらの納付や返済をしなければなりませんでした」
夫には、夫が幼いころに離婚した両親がいる。だが結婚の際に顔合わせを行わなかった鹿賀さんは、これまであまり義理の両親について深く知らなかったのだという。今回、夫の逮捕およびお金のことが明るみになり、彼らの生活力について知ることになる。
「義母はチャーミングで、男性の気を引く天性の何かがある人です。今は身体を壊したので出歩きませんが、少し前までは朝まで飲み歩いて酔っ払って大怪我をしたり、周囲の話題の渦中に必ずいました。それでも愛想を尽かされないところがすごいですよね。
でも、お金に関しては頼りになりません。義兄(旦那の兄)に新築戸建てを建ててもらったうえに、そこに住んでいない義兄に固定資産税まで支払わせちゃう人です。おんぶにだっこが染み付いているというか、とにかく甘え上手なんです」
義父も義父で厄介な背景を抱えている。
「かなりやんちゃをしていた過去があるらしく、全身入れ墨が入っています。私には優しく接してくれるお義父さんなんですが、街でそのへんの車を蹴り上げているのを見たことがあるし、粗暴性がある人なんだろうなと感じました。旦那が捕まったことなどを話せば義父の“昔の仲間”が出てきて利用されかねないので、下手に話せないんです。旦那には更生してほしいと思っているので、あまり近づけたくないなと思っています」
結婚して1ヶ月で夫が逮捕…
優しいけど、「全身に入れ墨が入った」義父
ライター、エッセイスト。可視化されにくいマイノリティに寄り添い、活字化することをライフワークとする。『潮』『サンデー毎日』『週刊金曜日』などでも執筆中。Twitter:@kuroshimaaki
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