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利回りマウント、元本7割保障etc. 投資詐欺にひっかからないためには「投資の常套手段を知れ」

稼ぐための手段として本当に適切か?

 しかし、問題はその次です。稼ぐための手段としてこの詐欺商品が適切かどうかよーく考えてみないとダメでしたね。詐欺師は最初からソリューションスペースを狭めて選択を迫ります。その場で決断をせず、セカンドオピニオンも参照すべきでした。 ・「投資で稼いだ金で高級腕時計を毎月買い替えている」「年収は1000万円を軽く超える」。男の言葉は魅力的だった。海外の投資事情など自分の知らない世界を広げてくれる存在で、「先生」と慕うようになった。 ↓  高級腕時計、年収1000万円……若い人にとっては非常にわかりやすい「利回りマウント」です。私の知り合いにも600万円の時計を見せびらかしている怪しい団体職員がいるんですが、こういうのとは距離を取るようにしています。間違いなくそういう人は危ない。その時計は借金の塊かもしれない。なんでも素直に信じちゃダメ!! ・投資コンサルティング会社「フリッチクエスト」(東京)への投資だった。海外で資金を運用するとして、「月利4%で元本も7割保証される」と勧誘された。 ↓  はい、出ました! 「利回りマウント」と呼ばれるテクニックです。仮にこの被害者がインデックス投資などまともな投資をしていた場合でも、「え? そんな利回りで満足なんですか?」「うちだったら軽く月利4%で回りますよ」とマウントを取ってくるわけです。

「利回りマウント」に釣られた時点で相手の術中

 そんなショボい利回りに満足しているから年収少ないし、高級腕時計も買えないんだと。もちろん、その利回りは噓。でも、ここで釣られちゃう人が多い。  だいたい、月利4%の投資なんてどんだけリスク取っているんだと。日経平均に含まれる225銘柄の優良企業ですら、平均配当利回りは1.64%(予想、2024月9日現在)ですよ。月利で4%なんて危ない商売に決まっているじゃないですか。  この後の展開は推して知るべし。被害者は、投資から約2年経った2022年1月に突然、メールで配当停止を告げられました。詐欺あるあるですね。利回りマウントに負けた時点で勝負はついていました。
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「師匠」「先生」の利回りマウントや「元本7割保障」が詐欺の王道
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1969年、東京都生まれ。経済評論家。中央大学法学部法律学科卒業。在学中は創立1901年の弁論部・辞達学会に所属。日本長期信用銀行、臨海セミナーを経て独立。2007年、経済評論家・勝間和代氏と株式会社「監査と分析」を設立。取締役・共同事業パートナーに就任(現在は代表取締役)。2010年、米国イェール大学経済学部の浜田宏一名誉教授に師事し、薫陶を受ける。リフレ派の論客として、著書多数。テレビ、ラジオなどで活躍中

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